報道されなくなったとき、避難所はどうなるのか――陸前高田市(2)東日本大震災ルポ・被災地を歩く(3/3 ページ)

» 2011年05月23日 08時48分 公開
[渋井哲也,Business Media 誠]
前のページへ 1|2|3       

 テレビや新聞で報道が数多くされる初期段階は、全国からの注目を浴び、支援物資やボランティアもそれなりに集まってくる。ただ次第に街が片付き、公共施設もそれなりに整備され、徐々にプライベート空間ができ、仮設住宅が整備されていくと、「復興」のイメージができていく。そうした段階にも、必要な支援はあるはずだが、支援の必要性は目には見えにくくなる。

 支援は長期的に考えてほしい。それは中井さんだけでなく、多くの被災者が望んでいることだろう。(続く)

気仙川沿いにあった流された家。4月上旬に見たときは「壊さないで!」と書いてあったが(左)、4月30日に通った時にはすでに壊されていた(右、クリックすると拡大します)

渋井哲也(しぶい・てつや)氏のプロフィール

 1969年、栃木県生まれ。フリーライター、ノンフィクション作家。主な取材領域は、生きづらさ、自傷、自殺、援助交際、家出、インターネット・コミュニケーション、少年事件、ネット犯罪など。メール( hampen1017@gmail.com )を通じての相談も受け付けている。

 著書に『自殺を防ぐためのいくつかの手がかり』(河出書房新社)、『実録・闇サイト事件簿』(幻冬舎)、『解決!学校クレーム』(河出書房新社)、『学校裏サイト 進化するネットいじめ』(晋遊舎)、『明日、自殺しませんか?』(幻冬舎)、『若者たちはなぜ自殺するのか?』(長崎出版)など。メールマガジン 「悩み、もがき。それでも...」を刊行中。


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.