持高調整の売り買いが中心で方向感のない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年05月20日 16時08分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9607.08円 ▼13.74円
売買高 16億8303万株
売買代金 1兆1242億8500万円
値上がり銘柄 567銘柄
値下がり銘柄 895銘柄
騰落レシオ 82.16% ▼2.65%

日経平均

手掛かり難のなか週末の手仕舞いの売り買い、持高調整の売り買いが中心で方向感のない展開

 米国株は堅調、為替も落ち着いていたのですが、売り買いの手掛かりに乏しい中で外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあって上値の重い始まりとなりました。指数は堅調なのですが主力銘柄には昨日までと同様に手仕舞い売り、持高調整の売りも見られ、個別に値動きの良い銘柄は買われたものの買い戻しが中心で何かのテーマで物色されているということもなく、指数は小動きとなりました。

 後場に入ると手掛かり難のなか手仕舞い売りやヘッジ売りも見られ、指数は軟調となる場面が多くなりました。主力銘柄の中には大きく売られるものも見られたのですがこれまで芳しくない業績などが嫌気されて売られていた銘柄などに買い戻しも入り、指数は小動き、方向感に乏しい展開となりました。原子力発電所事故な絡むニュースもまだ何が出て来るのかわらないというような状況では週末にしっかりと持ち高を増やすということよりは売りも買いも手仕舞うと言う動きが多く、指数に方向感は見られなかったものと思います。

 小型銘柄も売り買いまちまち、値動きの良さだけをみて売り買いされていたような感じです。東証マザーズ指数は堅調、日経ジャスダック平均は軟調、ジャスダックTOP20はインターネット関連、SNS(交流サイト)関連銘柄などが買われ、大幅高となりました。先物はまとまった売り買いはほとんど見られず、ちょっとした売り買いで指数が振らされる場面もあったのですが、特に方向感を持っての動きでもなく、持高調整の売り買いが中心となっていたものと思われます。

 大震災後の指数の値動きはとても小さくなっています。手掛かり難と言えば手掛かり難なのですが、世界的に懸念材料も多く、景気回復、景気拡大の踊り場となっているということもありそうです。また、「スマートグリッド関連」などと言うことで買われても長続きがしないことも相場の地合いの悪さを示しているのか、相場の地合いが悪いから長続きがしないのかいずれにしても、何となく盛り上がりに欠ける展開となっています。逆にこれだけ「だれた」雰囲気になっているということはそろそろ方向感が出て来ると言うことなのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

 雲のねじれに近い日柄で小動きとなりました。基準線と雲に挟まれ遅行線は日々線にからみながら方向感の見えない展開となっています。ストキャスティックスは底値圏からの反発となり、RSIは方向感はないのですが、上昇気味であり、雲のねじれの日柄で、基準線を抜けるか雲を割り込むかで方向が決まりそうです。

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