手掛かり難のなか持高調整の売りに押される清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年05月19日 16時16分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9620.82円 ▼41.26円
売買高 16億7082万株
売買代金 1兆1451億3500万円
値上がり銘柄 389銘柄
値下がり銘柄 1137銘柄
騰落レシオ 84.81% ▼8.79%

日経平均

米国市場が堅調となったことや商品相場高などから買い先行となるも手掛かり難のなか持高調整の売りに押される

 米国株が堅調となったことや為替も落ち着いていたことなどから買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたことや海外で商品相場が堅調となっていたことを好感する動きもあり、堅調な始まりとなりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となった後は上値が重く、上値の重さが気になると朝方発表されたGDP(国内総生産)が予想を下回ったことなどが気になり、買い手控えられて指数は小動きとなりました。

 後場に入ると上値の重さを嫌気するように手仕舞い売りを急ぐ向きもあり軟調となりました。いったん売りが嵩むとGDPが予想を下回ったことや円安一服となったことなどが取り沙汰されてさらに上値が重く、持高調整の買い戻しもあって底堅さも見られたのですが、冴えない展開が続きました。いったん戻りの鈍さが見られると特に買い急ぐ材料もないことから手仕舞い売りも見られ、じり安となりました。最後は持高調整の買い戻しもあって下げ渋りとなりましたが、買い気に乏しい展開は続いているようです。

 小型銘柄も底堅いながらも軟調なものが多く見られました。日経ジャスダック平均は小幅高になりましたが、東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は軟調となりました。先物は朝方は買い戻しを急ぐ動きもありましたが、まとまった売り買いはほとんど見られませんでしたが、買い気に乏しい展開でだらだらと下落が続きました。まとまった売り買いで指数を動かすようなこともなく、方向感に乏しい展開でした。

 相変わらず外部要因への反応は鈍く、かと言って個別の材料が他の銘柄に波及することもなく、物色対象を絞り込み難く、なおかつ相場全体の方向感も見えない状況となっています。何もかもが目先の値動きばかりを気にして右往左往しているような感じですが、こうした時こそ、好業績が期待されながらも冴えない展開となっている銘柄や、テーマ性があり、今後の業績拡大が期待できるテーマに沿った、今であれば節電関連などの「スマートグリッド」関連や「クラウドコンピューティング」関連銘柄が騒がれていないうちに買っておくというのが良いのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線に押さえられて上値が重くなりました。ストキャスティックスは底値圏にあり、ここからさらに戻りを試しても良いところなのですが、RSIは下げ渋ってはいるものの方向感はなく、遅行線も日々線に押さえられており、雲にサポートされて基準線に上値を押さえられるような方向感のない展開が続きそうです。

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