柴田文江デザインの美しきリモコン、地デジ版SPIDER PRO(8/9 ページ)

» 2011年05月17日 21時17分 公開
[林信行,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

――この文字入力の部分、グリップしてしまっても変な文字が入ったりしないんですか?

柴田 大丈夫ですよ。これカタチ的にはグリップしたときは、サイドをホールドするようになっているので、キーに触れることはありません。

有吉 それに加えてGUIとソフトウエアと、機械的なセンシング技術とかで番組視聴中とかですと、文字入力を押してもきかないようになっています。ちなみにこのリモコンは赤外線じゃなく電波をつかっているので手の中にスッポリおさめて操作できちゃうんですよね。

――それはBluetoothか何かですか?

有吉 Bluetoothじゃないですが、それに近い技術です。なので、本体は棚の中にしまっちゃっても大丈夫なんです。

――リモコンにある、この吹き出しのようなマークは何でしょう?

有吉 そのボタンを押すと番組について、つぶやけるんですよ。現在のSPIDERでは「コンシェルジュ」という名前になっている機能で、面白い番組やCMを人に教えたり、共有できたりするものですが、地デジ版では今風に「ソーシャル」という名前にしました。

柴田 プロダクトデザイン的には、こういうかわいらしいのがリモコンにあるのは、どうかなって思ったんですが、有機的にしよう、メインメニューと同じアイコンにしようということでつけました。

――キーを減らして目立たないようにしながらも、いろいろな機能が盛り込まれているんですね

有吉 実は、このリモコン、メインの十字キーの部分が光るんですよ。SPIDERでは、見る人によっていつも検索するキーワードも違えば、お気に入りの番組も違うので、ボタンでユーザー切り替えをして、メニューに表示される内容を切り替えできます。その際に、現在の利用ユーザーが画面でも分かるように、メニュー表示の色を変えているんですが、今回、リモコンの文字盤の発光色もそれにあわせて変わるようにして画面と連動している感じを出したんです。本体の存在はなく、まさにメニュー画面と、このリモコンがつながっているんですよ。

エキサイトイズム

柴田 やっぱり、お父さんのSPIDERは見たくないじゃないですか。それをシンプルに自分のモノになっていると見せる。この部分はこだわりでしたよね。

――リモコンって、これまでみんなで使うモノだったのに、それがパーソナライズされるって新しいですね。

柴田 そうなんですよ。でも、それをシンプルに見せたかった。電動歯ブラシって、ブラシ部分についているリングを変えて、今、誰が使うものになっているかが分かるじゃないですか。それに近いです。

有吉 でも、こちらはさらにITっぽく、色を配信できるようにもしました。秋の新色とかを配れるわけです(笑)

――色はどれくらいの種類出せるんですか?

柴田 実は無限に出せるんですけれど、例えば薄い緑とちょっと薄い緑とかの違いを人が認識できるかが問題です。

有吉 これまでのSPIDERもメニュー画面の色の切り替えはできたんですが、新SPIDERはよりパーソナライズできるところがミソかなと思っています。例えば、ウチの娘も4、5歳のころは全身ピンクだったんですが、小学校に入って6、7歳になると、急に黒とブルーとか、そういう色が好みになってきて、気がついたらいつの間にかSPIDERのメニュー画面もブルーになっているんですよね。

柴田 これまでのSPIDERのように単に今、自分のモードなんだと認識させるための色ではなく、自分の気持ちにするために色を変えるっていうことですよね。その色が画面に連動しているって、やっぱりいいですよね。

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