生の一瞬のきらめきを切り取るベッティナ・ランス

» 2011年05月11日 15時55分 公開
[草野恵子,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

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※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 女性をテーマにした展覧会が静かな話題を呼んでいる。東京都写真美術館で開催中の、ベッティナ・ランス氏による写真展だ。

エキサイトイズム モニカ・ベルッチ セクシーな7月の朝 2007, Paris (c)Bettina Rheims

 1978年のデビュー以来、女性をモデルとした作品を数多く発表してきたベッティナ・ランス氏。女性自身の輝くばかりの美しさとともに、その光の影にひそむ憂いや苦悩を繊細に写し出す作品の数々は、多くの人に共感を与えるものだ。東京都写真美術館と並行して開催していたシャネル・ネクサス・ホールでの「Heroines」展では、モデルがみな灰色の壁を背に灰色の石に座って、ポーズを取っていた。無機質な背景とは対照的に、モデルたちの生身の姿は美しく浮かび上がるという仕掛けだ。

 青白く浮き出た血管、上気したような頬の赤み、毛穴やうぶ毛まであらわになったその姿は、生きることの力強さを感じさせてくれた。さらに、東京都写真美術館での「MADE IN PARADISE」展では、さまざまな背景の中で自由奔放な姿を魅せる女性たちの作品が多数展示されている。被写体自身がファッションや背景を楽しんでいる様子が分かる作品の数々、会場はむせかえるような華やかさに満ちている。

 もちろん、被写体となるモデル陣が豪華なのも見逃せない。マドンナ、アンジェリーナ・ジョリー、シャーロット・ランプリング、ケイト・モス、ソフィー・マルソーなど、キラ星のようなラインアップ。日本人では寺島しのぶ、道端ジェシカもモデルとなっている。

 生の一瞬のきらめきを切り取るベッティナ・ランス、ぜひこの機会に展覧会に足を運んでみてほしい。5月15日まで。

「MADE IN PARADISE ベッティナ・ランス写真展」

東京都写真美術館

東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内

開催中〜5月15日(日)

Open.10:00〜17:00(入場は16:30まで)、月休

※節電のため、当面の間は17時に閉館、木金の夜間開館は中止。最新の情報は東京都写真美術館公式サイトへ。

お問い合わせ:TEL. Tel.03-3280-0099


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