私が床下に潜る住宅は、この築20年以上の住まいだ。
う〜ん、見るからに古い建物だ……。
埼玉県のとある地域に存在する築20年以上の民家で、つい最近空き家になったという。見るからに古い建物に、正直なところ私も床下に潜る不安を隠しきれなかった。
床下は真っ暗。高さもないため匍匐前進(ほふくぜんしん)で暗闇の中を進まねばならない。ましてやシロアリが出てくる可能性もある。そして方向感覚を失えば、大ケガにつながるかもしれない。
そこで今回はリフォームや不動産などを手がける無垢スタイル建築設計の西田光吉社長にガイドをお願いし、空き家の床下に潜ることにした。同社は床下の耐震診断に関して全国で表彰されるほどのスペシャリスト集団である。
玄関の入り口で、早速、西田社長が口を開く。
「玄関の上にある屋根の端が、既に黒くなっているのが分かりますよね?」
写真では若干見えづらいのだが、確かに端が黒ずんでいる。
「あそこは雨水などがたまりやすい場所で、もう腐りかかっているんです。屋根は湿気がたまったり、含水率が高くなれば腐ります。屋外にある屋根も腐りますから、屋内の密閉された空間にある床下はなおさらです」
ぜひ読者も自宅の屋根の端が黒ずんでいないかチェックしていただければと思う。
さて、実際に床下に潜ってみよう。
西田社長が丸ノコギリやバールで和室の床下を開け始めた。そして真っ暗な床下が顔を見せた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング