円高だったが、米国株高や昨日の反動で大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年04月28日 18時18分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
日経平均 9849.74円 △157.90 円
売買高 21億8440万株
売買代金 1兆6028億5800万円
値上り銘柄数 1255銘柄
値下り銘柄数 295銘柄
騰落レシオ(25日) 90.90% △6.23%

市況概況

円高にも関わらず米国株高や昨日の反動から大幅高

 朝方発表された経済指標は大震災の影響でかなり悪化したものが多かったのですが、織り込み済みとして問題視されず、米国株高や円安などを好感して買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が大幅買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となった後も買い進まれ大幅高となりました。比較的好調な決算を発表するものが多かったことで買われた面もあるのですが、好決算を発表しながら売られたり、芳しくない決算を発表しながらも買われて見たりと3連休、ゴールデンウィークを前にした週末・月末と言うことで持ち高調整の売り買い、特に買い戻しも多かったようです。

 後場に入っても堅調な地合いが続きましたが、既に大幅高となっていることもあり、節目と見られる9800円水準を抜けたところでは上値も重く、かといって売り急ぐ動きもなく、方向感はないながらも値持ちの良い展開となり、引けを意識する時間帯から「お化粧買い」期待の買いや買い戻しを急ぐ動きもあ

って高値引けとなりました。3連休を控えた週末と言うことでヘッジ売りや手仕舞い売りもあるかと思われましたが、逆に手仕舞いの買い戻しも多かったようで、大幅高となりました。

 小型銘柄も堅調なものも多かったのですが、主力銘柄と違い週末の手仕舞いの売り買いの中で買い戻しよりも売りが多く、上値も限定的となりました。それでも東証マザーズ指数は大幅高、日経ジャスダック平均やジャスっくTOP20は堅調となりました。先物は午前中にまとまった買いが断続的に見られる場面があり、指数を大きく押し上げ、買い戻しを急がせる要因となり、引け際にも買い戻しを急ぐようにまとまった買いが見られ、指数を押し上げました。

 外国人が買い越し基調と伝えられて大幅高となりましたが、3連休を控えた週末と言うことでそれほど買いが入るとは思われません。手仕舞いの買い戻しと言うことであれば、まだ理解ができると思います。原子力発電所事故の問題もあり、日本から脱出している外国人が多いなかで、ゴールデンウィークを前に積極的に買い上がるとも思えず、あくまでも目先的な動きか、買い戻しに過ぎないと言うことではないかと思います。月末と言うことで「お化粧買い」が入ったとの見方もできますが、いずれにしても好決算発表に反応して積極的に買い上がったと言うことではないと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線や転換線、雲にサポートされて反発今度は大震災後の戻り高値を抜けて来ました。ただ、まだもみ合いの範囲であり、連休明けに堅調となるのかどうかが注目されます。RSIは上昇が続き上値余地もあるのですが、ストキャスティックスは高値圏にあり、もみ合いを抜けてもまだ上値は重くなりそうです。

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