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» 2011年04月28日 11時00分 UPDATE

誠 Weekly Access Top10(2011年4月16日〜4月22日):銚子電鉄の運行案内がすごい

名産の醤油を使ったぬれ煎餅の販売で経営危機を乗り切るなど、さまざまな試みを行っている銚子電鉄。日本コカ・コーラと提携して、ちょっと変わった形で運行案内を配信している。

[堀内彰宏,Business Media 誠]

 日本に大きなダメージを与えた東日本大震災。直接的な被害も大きかったのだが、3月には外国人旅行客が半減するなど、副次的な被害も広がっている。

 外国人観光客に限らず、集客に苦労している観光地は少なくない。先日、筆者は銚子ポートタワー(参照リンク)に行ったのだが、タワー内はガラガラ。銚子は太平洋岸とはいえ、津波の被害自体はそれほど大きくなかったようなのだが、福島原発から汚染水が流されるといったことも影響しているのだろう。銚子ポートタワー受付の女性は、「お客さんの数は普段の半分以下ですね。夏場、海水浴に来る人も減るのでは……」と心配していた。

 「被災地ほどではないけど、深刻だなあ」と思いつつ、銚子ポートタワーから銚子電鉄の本銚子駅に行くと、駅前で面白い自動販売機を見つけた。

ah_dezi1.jpg 銚子電鉄の本銚子駅

 一見、普通の自動販売機のように見えるのだが、これは利根コカ・コーラボトリングが設置している地域貢献自動販売機。上部のデジタルサイネージ(電子看板、参照リンク)で、電車の運行状況や地域のイベント情報を配信しているのだ。銚子電鉄の10駅に1台ずつ設置されているのだという。

 乗降客が少ない駅だと、運行案内の電光掲示板を設置・運用するコストがその効果に見合わない。しかし、自動販売機とセットで展開するなら、本銚子駅のような無人駅でもその恩恵にあずかれるのである。

【デジタルサイネージ】銚子電鉄・本銚子駅の自動販売機


 しかし、運行案内という鉄道会社にとって重要な情報の伝達を、他社に任せるというのはなかなか勇気のいる決断である。経営危機をなぜか名産の醤油を使ったぬれ煎餅の販売で乗り切った銚子電鉄だからこそできたコラボなのかもしれない。

ah_dezi2.jpgah_dezi3.jpg 車内も手描きの吊り広告があったり(左)、なぜかボウリング場のチケットが配られていたり(右)とフリーダムな雰囲気が漂う

 ただ、筆者が気になったのは今夏の節電のこと。日本コカ・コーラでは、6月下旬から東京電力管内の自動販売機で輪番節電を行うと表明している。そのため、節電時間中は運行案内が見られなくなってしまうのではないだろうか。

 そんな不安を抱いたので、日本コカ・コーラに確かめてみると「停止するのは冷却機能のみで、デジタルサイネージは表示されます」とのこと。まあ確かに電気をすべて止めてしまうと、商品を購入することもできなくなるので、当然といえば当然である。

 筆者はこれは結構いい取り組みだと感じたのだが、日本に数多くある、乗降客は少ないが、自動販売機は設置している駅にも広まっていくと、地方の駅でも便利になるように思う。

ah_dezi4.jpg 銚子電鉄の丸投げっぷりが清々しい

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