円高にも関わらず米国株高や昨日の反動から大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年04月27日 16時39分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国市場が堅調となったことや前日の大幅下落の反動から買い先行となりました。円高にも関わらず買い気配から始まる銘柄なども見られ、決算発表が本格化するなかで好決算の発表に敏感に反応する動きとなりました。昼の時間帯の決算発表にも敏感に反応、代替エネルギー関連などのテーマ株から値動きの良い好決算発表銘柄に乗り換える動きもあり、指数は大幅高となりました。

 昨日「ホリエモン」こと堀江氏のライブドア事件の実刑が確定したとのニュースがあり、マスコミ等でも盛んに報道されていますが、「時代の寵児」などと言う呼び方は本当に正しいのかと疑問に思います。米国でも昔から証券市場ではエンロンの事件など様々な事件があり、日本でも投資ジャーナル事件など株式市場などでの「不祥事」も後を絶たず、今回のライブドア事件も「時代の寵児」でも何でもなく、単に目先の大金欲しさに悪さを働いたと言うことなのだと思います。

 かつての「ITバブル」も1980年代の「バブル」も大きな犯罪こそ見えませんでしたが、「兜町」の中ではやはり有象無象が跋扈してよこからぬことも多く見られたのです。インターネットと言う情報配信手段が発達したことによって、「時代の寵児」とされましたが、「おいしい話には裏がある」と言うことはいつの世でも言えることですし、「相場師」は有名になった時点で「相場師」でなく単にマスコミに祭り上げられた存在でしかないのではないかと思います。

 情報伝達手段がいくら多様化してもその情報の中身自体は依然として変わらないと言うことなのです。ですから、地道にしっかりと稼ぐには有名になってもてはやされることではなく、しっかりと相場を分析し、妙な情報に惑わされずに方向感や相場感、そして投資スタイルを持って投資することではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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