円安を好感する動きから大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年04月20日 16時04分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9606.82円 △165.79円
売買高 17億6091万株
売買代金 1兆1916億1200万円
値上がり銘柄 1034銘柄
値下がり銘柄 493銘柄
騰落レシオ 110.74% △11.42%

日経平均

米国株高や米半導体大手の好調な決算、円安を好感する動きから大幅高

 米国株が反発となったことや米国市場の引け後にインテルが好調な決算を発表、ユーロが堅調となったこともあり買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も小幅ながら株数では買い越しと伝えられたことや前日の大幅下落の反動もあって大幅高の始まりとなりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となった後は手仕舞い売りに上げ幅縮小となる場面もありましたが、業績の上方修正など好材料に素直に反応し再度買い直されました。

 後場も昼の間にじりじりと円安に振れたこともあって一段高となる場面も見られました。ただ、節目と見られる9600円を超える水準からは目先筋の手仕舞い売りなども嵩み、上値が重くなりました。売り急ぐ動きはなく値持ちの良い銘柄が多いのですが、一気に物色されたこともあって物色一巡感からさらに買い上がる動きはなく方向感に乏しくなりました。最後まで値持ちが良かったのですが、大幅高ながらも売買高も今一つと言う感じでした。

 小型銘柄も堅調となりましたが、幕間つなぎ的に買われていたものが主力銘柄の値動きが良いことから乗り換えの対象となって売られ、指数の上値は限られました。ジャスダックTOP20は昨日の反動から大幅高となりましたが、東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は堅調と言うに止まりました。先物も指数が上昇している割にはまとまった買いもほとんど見られませんでした。散発的にまとまった買いで指数を押し上げる場面もあったのすが、売りの少ないところで買いが入っただけと言う感じで方向感に乏しい展開が続きました。

 決算発表の本格化を前に大震災の実際の影響などが見えて来ました。直接的な被害が見えているということで、今後は決算発表時に部品の供給不足からの影響など間接的な被害も見えて来るのでしょうが、被害の金額の多寡よりも影響を受ける期間が問題になるのではないかと思います。政府の増税策などもあり、まだ影響が読み切れないのですが、今期で終わるのか今上期で影響が終わるのかなどの期間がある程度見えてくれば相場も織り込み易くなるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 雲のねじれでしっかりと雲を抜けかけてきました。遅行線も日々線を抜けてきたので、明日も底堅い堅調な展開となれば「三役好転」となりそうです。RSIは中途半端な位置にあって方向感はなく、ストキャスティックスは底値圏からの反発となりそうで、底入れ確認となりそうな感じです。大震災後の高値を抜けないことは底入れ確認とはいかないのですが、ここで底堅い強含みの展開になれば大震災後の安値水準まで下落する可能性は少なくなりそうです。

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