著者プロフィール:野町直弘
アジルアソシエイツ社長。慶應義塾大学経済学部卒業後、大手自動車メーカーに就職。同社および外資系金融業にて調達・購買実務および、調達部門の立ち上げを経験。コンサルティング会社にて調達・購買、ロジスティック、BPR、SCMなどのプロジェクトを担当。ベンチャー系WebインテグレーターでCOOおよびB2Bチームの立ち上げを行う。その後独立しアジルアソシエイツを設立。
先日、「震災に対して現場バイヤーがどのような対応をしたか」という会に参加してきました。各社の守秘情報もあるのであまり詳しくは書けませんが、その中でいくつかの気付きがありました。現場の方からすれば「そんなの当たり前だろう」という内容もあるかもしれませんが、みなさんの参考になれば幸いです。
今回の複合災害はあらゆる企業に大きな影響を与えています。当たり前ですが、いきなり「うちの部品大丈夫ですか?」では今まで築いてきた信頼関係を壊すことにつながります。
まずは社員や関係者の安否を確認する。これが鉄則です。
供給に問題がないかがバイヤーの最大の関心事ですが、なかなか正確な情報は取得できません。執拗に情報を求めても分からないものは分からない。社内では営業部門を中心に「いつになったら部品が入ってくるんだ」と責められる。
この状況を打開する得策はありません。ただ、「いつ」「誰から」「どうやって」で複数の選択肢を持つことが大切です。
復旧がある程度進んだ時点では、本当にネックになる部品やアイテムが出てきます。
これにどう対応するか。代替品を手配する、別サプライヤを探す、輸入品で手当てする、これらの方法が考えられますが意思決定は難しいです。
生産能力は限られている。そのため、限られた生産能力の奪い合いがこれから始まります。この時点では、サプライヤといい関係を作れているバイヤーが有利という話も出てきました。
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