コラム
» 2011年04月18日 08時00分 UPDATE

東日本大震災ルポ・被災地を歩く:南相馬市、原発20キロ圏内に入る(前編) (1/3)

原発との縁が深い南相馬市。事故発生以降、福島第一原発から20キロ圏には避難指示が出ているが、実際には、避難所暮らしをしながら家に通ったり、仕事を続けている住民がいる。地元から離れられない、その理由は……。

[渋井哲也,Business Media 誠]

 福島県南相馬市小高地区。ここは東京電力の福島第一原子力発電所から20キロ圏内に位置している。東日本大震災の影響による原発事故が起き、現在は避難指示が出ている地域だ。原発からの距離が近かったこともあり、ようやく福島県警が防護服を着用しながら、行方不明者の捜索を始めたばかりだ。しかし現実には、そこに立ち入ったり、仕事をしている人がまだいる。

 南相馬市は福島県の沿岸部、浜通りの北部にあり、相馬市の南に位置する。いわゆる「平成の大合併」で、原町市と相馬郡鹿島町、同郡小高町が合併してできた。旧市町がそのまま、「原町区」「鹿島区」「小高区」となっている。小高区と原町区の一部は、避難指示が出ている原発からの距離20キロ圏に入っているため、市内外の避難所で生活をしている住民が多い。

ay_sbimap02.jpg 福島県浜通りの北部に位置する南相馬市は、福島第一原発の北に位置する(クリックすると広域の地図を表示します)

 放射線量が毎日発表されているが、この20キロ圏内の基準値がほかの地域と比べて著しく危険な数値になっているわけではない。むしろ風向きによっては、南相馬市よりも山村部の飯舘村や川俣町のほうが高い数値になっており、危険性が指摘されている。「計画的避難地域」に設定されたばかりでもある。

ay_sbi01.jpg 相馬市の避難所では、毎日放射能の測定値が張り出されている
       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ

ITmedia 総力特集