週末の持ち高調整の売り買いが中心で小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年04月15日 16時43分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9591.52円 ▼62.40円
売買高 20億9365万株
売買代金 1兆2645億9600万円
値上がり銘柄 444銘柄
値下がり銘柄 1071銘柄
騰落レシオ 91.78% △2.94%

日経平均

米国市場動向など海外市場動向への反応は鈍く、週末の持ち高調整の売り買いが中心で小動き

 米国株は底堅い堅調な展開となり、商品相場は堅調、為替も比較的落ち着いた動きなのですが、週末の手仕舞い売りもあって売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も株数は買い越しと伝えられたのですが金額では売り越しとされて強弱感はなく、原子力発電所問題も小康状態となり、指数は方向感のない展開となりました。節電に絡んで発光ダイオード関連銘柄などが物色されましたが相場全体をけん引するような動きにもならず、物色対象も広がらず指数は小動き、冴えない展開となりました。

 後場も一段と動きに乏しい展開となりました。週末と言うことで、持ち高調整の売り買いが交錯、主力銘柄にはっきりとした強弱感は見られず、中国の経済指標が注目され、多少の反応は見られたものの、指数を大きく動かすようなこともなく、冴えない展開が続きました。昨日のように先物のまとまった買いなども見られず、指数やETF(上場投資信託)に絡む売り買いもなかったようで、最後まで方向感に乏しい展開となりました。

 小型銘柄は総じて堅調ながらも上値の重い展開となりました。値動きの良さに連れる動きは見られるものの、最後まで買い上がるような動きに乏しく、週末と言うことで手仕舞い売りが嵩むものも見られ、指数の上値は重くなりました。東証マザーズ指数、日経ジャスダック平均、ジャスダックTOP20は揃って堅調となりました。先物は昨日のようなまとまった売り買いは見られず、小口の売り買いに終始、指数に影響がありませんでした。週末と言う割にはまとまった手仕舞い売りや買い戻しも見られず、最後までおとなしい動きとなりました。

 特に買い材料が見られないなかで懸念材料ばかり、気になることばかりがあるとさすがに週末となると買い切れないようです。大震災以降、米国市場など海外要因や企業業績などに個別に反応はしても市場全体として反応するような場面は少なく、指数やETF、先物に絡んだ売り買い、テクニカルな需給要因で右往左往させられ、ようやく、落ち着いてきた感じです。今後は米国企業の決算発表などを通して世界経済の方向を図り、日本企業の決算動向や操業状況などを見ながらの動きとなって来るのでしょう。ただ、原子力発電所問題に先が見えて来るまでは最後まで買い切れない状況は続くものと思います。

テクニカル分析

日経平均

 転換線に絡みながらのもみ合いとなりました。昨日の値幅の中での動きであり、方向感に乏しい展開となっています。ストキャスティックスも下げ足りず、RSIも方向感は見られず、まだ中途半端な雰囲気ですが、遅行線が日々線に絡むところでもあり、動きが出て来るのではないかと思います。もみ合いをどちらに放れるのかがそろそろ気になるところです。

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