森トラストは4月12日、都内で同社の運営するビルに入居している企業の、従業員1人当たり床面積※が前年比14.7%増の13.8平方メートルと大幅に増加したと発表した。1人当たり床面積が増加するのは2000年以来、10年ぶりのこと。
企業のコスト意識の高まりと、それに伴うオフィススペースの合理化で、1人当たり床面積は2001〜2006年まで一貫して減少し、2007〜2009年はほぼ横ばいとなっていた。2010年に増加した背景には、2009年7月〜2010年6月に入居した企業の1人当たり床面積(13.6平方メートル)が、同時期に退去した企業の1人当たり床面積(9.1平方メートル)を大幅に上回ったことがある。
森トラストでは、「値ごろ感の増している昨今の賃貸オフィス市況を好機ととらえ、これまでスペース合理化に向かいがちであった企業の意識が、ゆとりある理想的なオフィス環境の実現へと変化している表れ」とコメントしている。
資本別に1人当たり床面積を見ると、日本企業では前年比13.6%増の12.9平方メートルと、全企業の推移同様10年ぶりに増加。一方、外資系企業も前年比8.6%増の16.6平方メートルと、2年ぶりに増加した。
アンケートによる調査で、対象は都内で森トラストの運営しているビルに入居中の企業199社(日本企業125社、外資系企業74社)。調査時期は2010年10月。
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