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» 2011年04月08日 08時00分 UPDATE

吉田典史の時事日想:「第2新卒」の転職がうまくいく人、いかない人 (1/3)

「大卒の3割は3年以内に辞める」と言われるようになって久しい。会社を早々に辞めた彼らが挑むのが第2新卒採用だが、そこで成功する人と成功しない人との間にはどんな違いがあるのだろうか。筆者は3つのポイントを指摘する。

[吉田典史,Business Media 誠]

著者プロフィール:吉田典史(よしだ・のりふみ)

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2005年よりフリー。主に、経営、経済分野で取材・執筆・編集を続ける。雑誌では『人事マネジメント』(ビジネスパブリッシング社)や『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)、インターネットではNBオンライン(日経BP社)やダイヤモンドオンライン(ダイヤモンド社)で執筆中。このほか日本マンパワーや専門学校で文章指導の講師を務める。

著書に『非正社員から正社員になる!』(光文社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文舘出版)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない"会社の落とし穴"の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)、『いますぐ「さすが」と言いなさい!』(ビジネス社)など。ブログ「吉田典史の編集部」、Twitterアカウント:@katigumi


 新入社員が入社してくる時期になった。だが、このうちの一部は2〜3年以内に辞めて新たな会社に移る、いわゆる「第2新卒」となる。

 今回は、コンサルタントの赤堀吉昭さん(参照リンク)に「第2新卒」について話を伺った。総合商社の人事部で多くの学生や社会人の採用試験に関わってきただけに、その話は具体的で生々しいものだった。

多くの人が新卒の就活を悔いている

 赤堀さんは、第2新卒が生まれる理由の1つとして、学生のころに明確な仕事観を持ち合わせていないために会社を選ぶ基準があいまいであることを指摘した。

 仕事観とは赤堀さんが学生たちへの就活指導の場でよく口にすることである。ひと言で言えば、「こういう人生を生きていくために、こんな仕事をしていきたい」といった考えである。この仕事観があいまいなままでは、自己責任の意識がなかなか芽生えない。だから会社に入ってうまくいかないと、上司など他者の責任にしていく傾向があるという。

 「私のもとに、入社し数年以内に相談に来るうちの多くが、新卒の就活を悔いている。例えば会社のブランドだけを基準にエントリーしていたが、いざ入社するとそれが誤りだったと気がつく。そして、次第に自分の進むべき道が見え始めてくる」

 最近、相談に訪れた男性は大学を卒業し、中堅企業でルート営業の仕事をしていた。2年目であったが、「この仕事は自分には合わない」と感じていた。相談に来た当初は「給与が少ない」といった不満を述べていた。

 その後、赤堀さんが聞いていくと、「人に何かを教える仕事がしたい」と話し始めた。結局、男性は、3年目に次の会社に移った。そこはベンチャー企業であり、経営はこれまでの企業に比べると不安定ではある。だが、セミナー講師などの仕事ができる環境が整った職場であり、そこに魅力を感じたようだ。

 ここからは私の見解であるが、この男性は恵まれた身であると思う。私がこの20年間ほど観察していると、第2新卒として会社を変わり、自分がやりたい仕事に就くことができる人はごく少数である。

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