円安を好感することはなく、「日本売り」で冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年04月06日 17時07分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国市場は底堅いが上値が重い、上値は重いが底堅い展開となり方向感は見られず、日本市場も円安に反応して見たものの「日本売り」と言うことで買い切れず方向感に乏しい展開となりました。原子力発電所問題や計画停電の状況がわからず、企業業績の先行きが不透明ということもあり、物色対象も見当たらず、個別に目先の需給に振らされているという感じでした。売られ過ぎの修正も一巡となって買い急ぐ理由もなく、売り急ぐほど新たな悪材料があったわけでもなく、冴えない動きとなりました。

 リテラ・クレア証券からメールマガジンを購読している人は本日のこのメルマガが最後になりました。実際にメルマガそのものが終わってしまうわけではなく、筆者が個人的に送っている人や有料でメルマガを購読いただいている方はまだまだ続きます。このように、株式市場の動向を示すメルマガやテレビ番組がなくなってしまうという時には相場が案外底入れとなることが多いのです。かつて、2003年4月に相場がいったんバブル後の最安値をつけた時にも、その年の6月で筆者が出演していたテレビ番組が終わったというケースがありました。

 また、いわゆる「リーマンショック」と言われた2008年9月に、これまた、筆者の出演していたテレビ番組がなくなり、相場動向を伝える番組でなくなったときに相場が底入れとなったのです。投資や投機と同じように、こうした「もう駄目だ!」と思うときや「もう駄目だから止めよう!」と思うときが、ほとんどの場合「最悪」と言うことが多く、損切りした後、投げた後にするすると株価が上昇することはよくあることです。

 ですから、まだこのメールマガジンが実際に終わるわけではないのですが、リテラ・クレア証券からメールマガジンがなくなるということも案外吉兆かもしれません。株式市場がなくなるわけではないのですから、原子力発電所問題が本当に酷くなることがなければ(恐らくその心配はないと思いますが)世界的な経済の拡大を受けて、堅調な復興相場となって来るのではないかと期待します。最後になりましたが、まだまだメールマガジンも続きますし、ツイッターやブログで情報発信も続けます。皆様の健康と相場での成功をお祈り申し上げます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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