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» 2011年04月06日 08時00分 UPDATE

烏賀陽弘道×窪田順生の“残念な新聞”(2):朝日新聞が、東大卒を採用する理由 (1/4)

新聞記者というのは新聞に掲載する対象を取材し、入稿するのが主な仕事だ。大手紙の記者を見ると、いわゆる“高学歴”な人が多いが、なぜこうした傾向があるのだろうか。その理由について、烏賀陽弘道さんと窪田順生さんが迫った。

[土肥義則,Business Media 誠]

 新聞記者というのは新聞に掲載する対象を取材し、それを記事にするのが主な仕事だ。読売新聞や朝日新聞など大手紙の記者を見ると、“高学歴”な人が多く、中途の採用は少ない。中でも朝日新聞は東京大学を卒業した人が目立つが、なぜこうした傾向があるのか。その理由について、ジャーナリストの烏賀陽弘道さんと窪田順生さんが迫った。

ものすごく純粋に偏っている

――朝日新聞にはどのような経歴を持つ記者が多いのでしょうか。

yd_taidan2.jpg 東京大学の安田講堂

烏賀陽:僕が朝日新聞に就職してものすごく違和感を覚えたことは、朝日社員の2世が多いこと。また東大教授の息子・娘がものすごく多かった。彼らを見ていると、“閨閥”(けいばつ)のように感じましたね。

 この人たちはすでに世襲の特権階級であって、王様の周囲にいる貴族のようなもの。決して一般市民ではない。そういう人たちの発想は悪気がないんですが、一般市民の考えとは乖離(かいり)している。

窪田:ごくごく自然に、ちょっとズレていたりする。

烏賀陽:市民は「新聞なんて購読していません」と言っているのに、貴族は理解できない。「新聞を読まないで、どうやって暮らしていくの?」「朝刊と夕刊、きっちり読んでないのと?」などと、真面目に言っていたりする(笑)。もしくは「おかしいかも」と思いつつ、そういう前提で新聞をつくってしまってやめられない。

窪田:貴族なので「週刊誌なんて信用できないものをいったい誰が読んでいるのでしょうね?」と疑問に思うのは、むしろ当たり前なのかもしれない。電車に乗れば週刊誌を読んでいる人がいるのに、支局に配属されると電車に乗る機会が少ない。もちろん週刊誌好きの新聞記者も多いのですが、純粋培養記者は本屋に行っても、手にもとらないんでしょうね。

烏賀陽:僕は1986年に入社しました。同期入社の仲間に「どんな雑誌を読んでいるの?」と聞いたら、『世界』(岩波書店)と『朝日ジャーナル』(朝日新聞社)と答える人がたくさんいた(笑)。

窪田:もちろん読んでもいいんですが、少し偏っていますね(笑)。

烏賀陽:バランスをとって『諸君!』(文藝春秋)と『週刊ポスト』(小学館)も読もうよ、と思ちゃう(笑)。

窪田:そこにイデオロギー的なものはないと思うのですが、ものすごく純粋に偏っていますね。

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