円安への反応はあいかわらず鈍く冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年04月04日 15時59分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 週末の米国市場が堅調となったことや為替が円安に振れたことが好感されて買いが先行となりました。ただ、外国人売買動向も売り越し(金額では買い越し)と伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となったあとは上値も重く小動きとなりました。原子力発電所問題や電力不足の問題などが気になり、最後まで買い切れないということでしょう。また、米国でも金融緩和の出口を探る展開になりそうですし、円安といっても「日本売り」と言う要素もあり、上値も重いようです。

 大震災の直接の影響も、原子力発電所の問題も一段落となりましたが、これからは国内の要因としては電力不足が問題となりそうです。既に太陽光発電関連銘柄などが賑わっていますが、森ビルなどの自家発電も見直されることになるのではないかと思います。大きなショッピングセンターや工場、ビルなどに自家発電装置をつけると言うことも流行りそうですし、一般の家庭でも電気料金の値上げが懸念されるなかで、発電装置などが注目されるものと思います。

 また、原子力発電所の問題で「発電所」が取りざたされると同時に、節電関連も流行ると思います。電力不足を補うために、計画停電が始まった時からツイッターなどでも言っているのですが、とりあえず、国が補助を出して、世界中の(?)LED電球を集めて(規格の問題がありそうですが・・・)、東京電力管内の電球を全てLED電球に換えてしまうというのはどうでしょうか?4000万KWのうち、電灯がどの程度使われているのかは知りませんが、例えば10%だとして、LEDで80%節電できるとすると、LEDに交換することでそれだけで、300万KW以上の節電が出来ることになります。一桁小さくても30万KWですから、発電所1基分くらいになるのではないでしょうか?

 半強制的に「エコポイント」の形で在庫のあるだけすぐにでも換えてしまえば、また、他の家電製品も電力使用の少ないものに「今換えれば補助が出る」というようにすれば、かなりの節電になるのではないかと思います。同時に内需拡大=復興需要拡大にもつながるのではないかと思います。・・・最後になりましたが、このメールをリテラ・クレア証券から申し込んで読んでいる方は今週の水曜日、明後日でメールの配信が終わります。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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