売られ過ぎ修正の一巡や持高調整の買いも一段落で冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月31日 16時42分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9755.10円 △46.31円
売買高 26億7318万株
売買代金 1兆6132億7200万円
値上がり銘柄 1017銘柄
値下がり銘柄 538銘柄
騰落レシオ 105.14% △7.28%

日経平均

最後は期末の「お化粧買い」で堅調ながらも、売られ過ぎ修正の一巡や持高調整の買いも一段落で冴えない展開

 米国株は堅調、為替も円安に振れたことから、買い先行となりました。昨日は売り越しと伝えられた外国人売買動向I(市場筋推計、外資系9社ベース)も買い越しと伝えられたことから、輸出株を中心に昨日同様に堅調な展開となりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となった後は、売られ過ぎの修正一巡感や原子力発電所問題が悪化してはいないものの改善もしていないことが嫌気されて売りが嵩み、軟調となる場面もあるなど冴えない展開となりました。

 後場に入ると物色が続く銘柄が限られて軟調な展開となりました。それでも、売られていたものが買い戻されたり、円安一服となったのですが、値がさハイテク銘柄や自動車株の一角が高く、指数を下支え、期末のお化粧買い期待もあって冴えないながらも底堅い展開となりました。最後はお化粧買いが入り寄付きの高値水準まで戻りましたが、買い急ぐという感じでもなく、相変わらず目先の需給での動きという感じでした。

 小型銘柄は個別の材料に反応するものが多く、大震災の影響も少なかったものも多く堅調となりました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅高、日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物は昨日などに比べてまとまった売り買いは少なかったのですが散発的にまとまった買いも見られ、指数を押し上げる場面もありました。ただ、追随する動きは少なく、大きく方向付けるような動きにはなりませんでした。

 昨日、一昨日は円安を好感すると言うよりは目先の需給要因、期末特有の先物やETFに絡む要因で上昇となり、本日は堅調ながらも冴えない展開とないました。何かの思惑での買いがないと円安だけではなかなか相場を押し上げる力はないと思います。今後も小型銘柄を中心に目先的な材料に反応しながら指数としては方向感のない展開が続くのでしょう。原子力発電所の問題や復興の方向性が見えるまでは方向感に乏しい展開となるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線を抜けたこともあり、堅調な展開となりましたが、遅行線が雲を意識するように上値も重くなりました。RSIはようやく上昇気味となったような水準なのですが、ストキャスティックスは高値圏にあり、一旦はここから上値も重くなるのではないかと思います。基準線が大きく下落する日柄までは基準線にサポートされて底堅さも見られるものと思います。

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