ホンダの小型ビジネスジェット機「HondaJet」の量産型初号機が目標性能値を超える425ノット(時速約787キロ)を記録した。これは、3月11日に実施された米国連邦航空局の形式認定に向けた飛行試験でのことだ。
米国ノースカロライナ州ピードモントトライアッド国際空港を離陸したHondaJet量産型初号機は、高度3万フィート(約9144メートル)で最高速度425ノット、高度3万フィート以上で最高マッハ数0.72を記録した。最高速度の目標性能値は420ノット(時速約778キロ)だった。
現在、ホンダエアクラフトカンパニー(HACI)は米国連邦航空局と欧州航空安全局の形式認定取得を目指し、量産型2号機で強度を確認する構造試験を進めている。今後、3号機と4号機でシステム試験やアビオニクス(航空電子機器)試験などを行う予定だ。順調に行けば、2012年前半に生産を開始し、2012年後半には機体引き渡しができる。
HACIの藤野道格社長は、「飛行テストの初期段階で高性能を確認できたことをうれしく思います。エンジンを主翼上面に搭載する独自のレイアウトをはじめ、自然層流を実現する翼形状や胴体形状などが空気抵抗を大幅に軽減し、優れた性能や飛行特性に大きく貢献しています」とコメントを寄せている。
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