放射能汚染も懸念されて大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月23日 16時08分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9449.47円 ▼158.85円
売買高 39億8576万株
売買代金 2兆2929億2600円
値上がり銘柄 726銘柄
値下がり銘柄 862銘柄
騰落レシオ 88.09% ▼1.12%

日経平均

米国株安や大幅高の反動から戻りも一服、放射能汚染も懸念されて大幅下落

 米国市場が軟調となったことや前日までの大幅高の反動から売り先行となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が本日も大幅買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの売りが一巡となった後は下げ渋り、底堅さも見られました。ただ、24時間市場で原油先物の価格が上昇すると欧米でのインフレ懸念などから先物にまとまった売りが出て下げ幅を広げる場面もありました。

 後場は再度売られ過ぎを修正するかのように買いが入り下げ幅縮小となりました。ハイテク銘柄の一角や商社株などに目先筋の買戻しも交えて高くなるものが見られ、また、同じ業種でも高安まちまちとなっているものも見られ、期末を控えての持高調整の売り買いも出ていたものと思います。ただ、日経平均も節目と見られる9500円〜600円水準まで戻ったことで、買戻し、買い直しも一巡感出たとろこで放射能汚染の話題から、再度売り直されて大幅下落となりました。ここからの方向感を見極めたいと言うことで一旦手仕舞いの動きとなっているのだと思います。

 小型銘柄は手仕舞い売りに押されるものも多かったのですが、幕間つなぎ的に買われるものもあり、指数も底堅く、堅調となりました。東証マザーズ指数は最後売られて軟調となったものの、日経ジャスダック平均は堅調、ジャスダックTOP20は太陽光発電関連やインターネット関連銘柄に高いものが見られ底堅い堅調な展開となりました。先物は朝方はまとまった売りが断続的に見られ指数を下押す要因となりましたが、その後はまとまった買いが散発的に見られて指数を下支えするような場面も見られました。後場に入って、大きく売られる場面もありましたが、目先的な持高調整が中心と言う感じでした。

 幕間つなぎ的に買われていなかった、戻り切っていなかった銘柄や太陽光発電関連や復興関連銘柄が目先筋の買いや買戻しで堅調となる場面もありました。前日までの大幅高の反動や持高調整の売りに全般的に軟調な相場もいったんは大きく売られ、その後、底堅さも見られましたが、最後は浄水場の放射能汚染のニュースで再度大幅下落となりました。今後は原子力発電事故の進展度合いと復興に期待する動きで底堅さが見られるのか、戻るのか、原子力発電所事故の進展次第ということになるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 昨日の陽線の中での動きとなりました。今日の陰線で基準線に上値を押さえられた格好となっており、いったん戻りもここまで、となる可能性もありそうです。明日の寄付きが軟調となると再度調整となるのでしょうし、昨日の高値を抜けてくれば戻りを試す動きとなって来るのだと思います。

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