米国株高や外国人買いを好感、売られすぎの修正が続き大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月22日 16時07分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9608.32円 △401.57円
売買高 36億5828万株
売買代金 2兆2635億4500万円
値上がり銘柄 1615銘柄
値下がり銘柄 49銘柄
騰落レシオ 89.21% △3.27%

日経平均

米国株高や外国人買いを好感、売られすぎの修正が続き大幅高

 日本市場が3連休となっている間の米国市場が大幅高となったことや協調介入の効果で為替が落ち着いていることに加え、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が大幅買い越しと伝えられたこと、リビアの空爆が始まり、解決に向かうとの期待が強まったことなどから買い先行となりました。3連休を控えたヘッジ売りの買戻しもあって、軒並み買い気配から始まるような大幅高の始まりとなりました。寄り付きの買いが一巡となった後は原子力発電所事故が悪化してはいないものの解決の兆しも見られないことなどもあり、大幅高ながらも伸び悩みとなりました。

 後場は一段高となりました。先物の買戻しなども交え、外国人買いに期待した動きもあり、相変わらず原子力発電所事故に進展は見られないなかで買い直しの動きが見られました。さすがに節目と見られる9500円〜600円水準からはこれ以上買い上がるだけの材料にも乏しいということや買戻しを急ぐ動きも一巡となったこともあり、伸び悩みとなりました。目先筋の絵利益確定売りも多いのですが、買い方の回転も効いて売買高が大きく膨らみ大幅高となりました。

 小型銘柄も買い急ぐものが多く、インターネット関連銘柄、太陽光発電関連銘柄など大幅高となるものが多く見られました。東証マザーズ指数も、日経ジャスダック平均、ジャスダックTOP20は揃って大幅高となりました。先物はまとまった買いは散発的ではあったのですが、まとまった売りや売り急ぐ動きは見られず、指数を押し上げる場面も見られました。期末が近いということで、配当を取るよりも先物で買った方が良いという動きもあったものと思います。

 円売り強調介入があった割には円安が進みませんでした。外国人買いが大量に見られると言うことは円に対する需要が多いということであり、日本の復興のために円を買わなければならないので円売り協調介入をしたと言う穿った見方も出来そうです。大震災、金融緩和、原子力発電所事故などを考えると円安要因なのですが、期末が近いということや日本の復興に資金を投入するとすれば円高要因であり、いかのところは均衡していると言うことであり、均衡する水準が81円前後と言うことなのかもしれません。日本企業も今は輸出云々と言うよりは国内の復興第一と言うことなのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 連日の大幅高で一気に基準線を抜ける水準まで戻りました。先週火曜日の大きな陰線を上に抜け、「窓」を埋める形となり、この水準からが正念場となってきそうです。この水準でもみ合いながら底値固めとなるか、もう一段上昇してから遅行線が雲を意識するような水準から上値の重さを確認して、下値を試すように基準線のサポート、「窓」のサポートを確認する格好となりそうです。

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