週末の米国市場は堅調だったが、巨大地震の影響が懸念されて大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月14日 16時49分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9620.49円 ▼633.94円
売買高 48億8361万株
売買代金 2兆7738億5200万円
値上がり銘柄 103銘柄
値下がり銘柄 1571銘柄
騰落レシオ 82.54% ▼10.42%

日経平均

週末の米国市場は堅調だったが、巨大地震の影響が懸念されて大幅安

 週末の米国市場は堅調となりましたが、日本市場は先週末の巨大地震の影響から売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も売り越しと伝えられたことも、外国人が「日本株売り」に来たのではないかとの見方につながり、保有株を手放す動きが加速されたようです。寄り付きからの売り一巡後には底堅さが見られ、下げ渋りとなる場面もあったのですが、一気に値を戻すというわけにも行きませんでした。

 後場に入ると新たな原子力発電所の爆発があったことから、売り直される場面の見られました。特に何を売らなければいけないと言うよりも「ロスカットルール」に抵触したり、信用取引の追加保証金への懸念から売り急ぐ場面もあったものと思います。日銀の追加の金融緩和が示されたことで戻り歩調となる場面もあったのですが、地震の影響もさらに懸念されて買い切れず、冴えない場面が続きました。

 小型銘柄は主力銘柄以上に下げがきつくなりました。主力銘柄は空売りの買い戻しが見られる場面もあるのですが、新興市場銘柄は空売りができないものも多く、買い戻しが入り難いことから下げがきつくなったものと思います。先物はそれほど大きな売り買いは見られなかったのですが、相場全体の動きを計るような方向感で寄りつきから右往左往することになりました。

 地震にも反応しきれなかった感じです。本日のところは「追い証」に対する懸念からの見切り売りや「ロスカット(損失限定)の手仕舞い売りも多かったのだと思いますが、日銀の対応はまずまずの対応となったのではないかと思います。今後は被害の状況などがさらに詳しくわかり、業績面からの見直しなどもあるものと思われますが、日本の復興に対する期待度も高まるものと思います。

テクニカル分析

日経平均

 一気に雲を割り込み大きな下落となりました。昨年の10月高値水準で下げ止まり、ここかた下値を探る動きとなって来るものと思います。遅行線まで一気に雲を割り込んでしまいましたが、RSIもストキャスティックスも底値圏にあり反発は期待できそうです。雲に上値を押さえられるまで戻りを試す動きは続くのだと思います。

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