地震があって大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月11日 18時04分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10254.43円 ▼179.95円
売買高 31億4644万株
売買代金 2兆5549億4900万円
値上がり銘柄 151銘柄
値下がり銘柄 1459銘柄
騰落レシオ 92.96% ▼6.36%

日経平均

米国株安など売り材料が多く一時は連日の大幅下落、戻りかけたところから地震があってヘッジ売りが嵩み大幅安

 米国株や大幅下落となり、サウジアラビアでの騒乱などが懸念されて売り先行となりました。為替は落ち着いた動きでしたが、中国の経済指標の発表を控えていることや外国人売買動向(市場推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこと、先物・オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む売りもあって大幅安の始まりとなりました。寄り付きの売りが一巡となった後は戻りを試す場面もあったのですが、上値の重さを確認しては売られる展開となりました。

 昼の時間帯に中国の経済指標が発表になりましたが、何か材料があれば売られると言うように、前場の安値を意識するような水準まで売られる場面もありました。散発的にまとまった買戻しも見られ下げ渋る局面も見られたのですが、買戻しを急ぐ動きも限定的で週末のヘッジ売りや見切売りも嵩んで冴えない展開が続きました。最後も買戻しも交えて下げ幅縮小となりましたが、引け間際に大きな地震があり、ヘッジ売りが嵩んで大幅下落。

 小型銘柄も週末の手仕舞い売りや見切売りもあって軟調となりました。むきになって売り叩くことも多くなかったのですが、買い気にも乏しく総じて軟調となりました。東証マザーズ指数は底堅く小幅安、日経ジャスダック平均は軟調、ジャスダックTOP20は大幅下落となりました。先物はまとまった売り買いは見られず、小口の売り買いで指数に動きが見られました。持高調整のまとまった売り買いというよりは目先の小口の売買が多かったようです。最後は大きな地震があったことから、目先筋を中心に売り急ぐ動きがあって大幅下落。

 大きな地震があってヘッジ売りも嵩み、節目と見られる10500円〜600円水準を割り込んで来ました。次の下値目処は10200円〜300円水準であり、底堅い動きは続くものと思われます。地震の被害が落ち着けば、売り急がなければならないほどの材料もなく、足元の業績動向などを見るとむしろ買い場探しと言うことになるのかもしれませんが、来週の日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)が終わるまでは下値を確かめるような動きもあるのかもしれません。ただ、いずれにしても景気回復が続いており、金融不安もあるわけでもなく、あくまでも日柄的な持高調整ということなのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 地震のせいもあり、一気に雲に突っ込んみました。ただ、遅行線は日々線を割り込んでおり調整が長引きそうです。週明けに大きな反発とならないと雲の下限でのサポートを確認して戻りを試すことになるのでしょう。

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