世界遺産に登録したい日本の地域、一番人気は「富士山」

» 2011年03月11日 12時39分 公開
[Business Media 誠]

 ユネスコが人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」がある不動産として認定する世界遺産。日本でも姫路城や白川郷など多くの地域が世界遺産リストに入っているが、次に登録したいと思われている地域はどこなのだろうか。

 フォートラベルの調査によると、日本の世界遺産暫定リストに掲載されている14カ所※のうち、世界遺産に推薦したい観光地を尋ねたところ、トップは「富士山」で断トツの支持を得た。選んだ理由では「日本の象徴・シンボルだから」というコメントが8割を占め、ほかには「形の美しさ」を挙げる声もあった。富士山は、以前も世界遺産登録の候補に挙がっていたが、ゴミ問題などの理由から登録が見送りとなっている。

※北東北の縄文遺跡群(北海道、青森県、岩手県、秋田県)、平泉の文化遺産(岩手県)、富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県)、国立西洋美術館〜ル・コルビュジエの建築の一つとして(東京都)、小笠原諸島(東京都)、武家の古都・鎌倉(神奈川県)、富士山(静岡県、山梨県)、金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(新潟県)、彦根城(滋賀県)、百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群(大阪府)、飛鳥・藤原の宮都と関連資産群(奈良県)、九州・山口の近代化産業遺産群(山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島県)、宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県)、長崎の教会群とキリスト教関連遺産(長崎県)。

 2位は東洋のガラパゴスとも言われる「小笠原諸島」。「日本でも数少ない手つかずの自然が残されている」「多様多彩を誇る日本の自然の重要な構成要素であり、世界的にも大切な遺産として守っていくべき」といった推薦コメントが寄せられたが、「世界遺産に登録されることで観光客が多く訪れ、現在の生態系破壊につながる懸念がある」という声もあった。

 3位は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」、4位は「平泉の文化遺産」、5位は「武家の古都・鎌倉」が続いた。

 一方、「特に推薦する個所がない」と答えた人も7.7%。「全世界レベルで見渡せば表記の暫定リストよりも選ばれるべき歴史・文化・自然遺産が数多あり、日本にはこれ以上必要ない」「世界遺産になると観光客も増えてかえって観光しづらくなる。地元の人も渋滞や規制で不便になる。世界遺産にならずともみんなで大切に保護するのがベスト」といった意見もあった。

 インターネットによる調査で、対象はフォートラベル利用者312人。調査期間は2月25日から3月3日。

世界遺産に推薦したい観光地ランキング(出典:フォートラベル)

順位 観光地 都道府県
1位 富士山 静岡県、山梨県
2位 小笠原諸島 東京都
3位 長崎の教会群とキリスト教関連遺産 長崎県
4位 平泉の文化遺産 岩手県
5位 武家の古都・鎌倉 神奈川県

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