就航当日、羽田には朝5時過ぎに到着した。国際線ターミナルは早朝とは思えないほどの混雑ぶりだ。各社のスタッフに聞いてみると、ロンドン便とニューヨーク便、そしてデトロイト便も座席はほぼ埋まっているらしい。「目黒の自宅からたったいまタクシーで乗りつけました。これからニューヨークに向かいます。朝早い時間に現地に着いてすぐに仕事に移れるので、これからは便利になりますよ」と話すのは、毎月のように出張で渡米しているという会社役員の男性(55歳)だ。
そうか、羽田へはやっぱりタクシーで──。では、一般の旅行者はどうやって空港まで来たのか? 私たちは就航セレモニーの取材準備や事前の打ち合わせがあったので、前日から近くのホテルに宿泊していた。しかし通常の旅行ならば、余計な出費はできるだけ抑えたいもの。かといって早朝便を利用する場合は、都内の主要ターミナルからのリムジンバスを使っても、羽田に到着できるのは出発に間に合うかどうかのぎりぎりの時間である。
チェックインカウンターの前で列をつくっている人たちに声をかけてみた。若い人に多かったのが「昨夜は都内に住む友人宅に泊めてもらった」というケース。なかには「前日の最終電車で空港入りして、そのままターミナルで一夜を明かした」という人も少なくない。都心に近い羽田から海外へ飛び立てるのは便利だが、早朝便は空港へのアクセスという面で間違いなく大きなハンデを背負っている。
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