機械受注統計が予想を上回り買い先行だが上値も重い清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月09日 17時14分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10589.50円 △64.31円
売買高 19億0398万株
売買代金 1兆3533億8600万円
値上がり銘柄 875銘柄
値下がり銘柄 584銘柄
騰落レシオ 113.24% △0.01%

日経平均

米国株高や原油供給懸念が薄れたこと、機械受注統計が予想を上回り買い先行だが上値も重い

 米国株が大幅高となったことや原油の供給懸念が薄れたこと、また、寄り付き前に発表された機械受注統計が予想を上回ったことが好感されて買い先行となりました。買い気配から始まるものが見られるなど堅調な始まりとなり、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたことから、寄り付きの買いが一巡となった後も値持ちの良い展開で指数は大幅高となりました。即に売りが嵩むものもなく総じて堅調となりました。

 後場も堅調な展開でしたが上値の重さを嫌気して手仕舞い売りが嵩む場面も見られました。相変わらず持高調整の売り買いが中心となっており、積極的に買い上がるだけの材料にも乏しく、物色対象も絞り切れず指数の上値も限られました。業績の回復期待や為替も落ち着いていることから売り急ぐこともないのですが、最後まで買い切れず、一旦動きが止まると目先筋の手仕舞い売りも嵩んで軟調となるものも見られました。

 小型銘柄も手仕舞い売りや芳しく業績に失望して売り急ぐ動きがあり、軟調となるものが多くなりました。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は軟調、ジャスダックTOP20は大幅安となりました。先物はまとまった売り買いは相変わらず少ないのですが、朝方は買戻しを急ぐ動きなども見られ指数を押し上げる要因となりました。ただ、買いが続かずまとまった売り買いも見られないことからその後は指数を大きく動かすような場面はほとんど見られませんでした。

 好材料に素直に反応する銘柄も見られたのですが、相場全体、市場全体としては相変わらず外部環境や材料への反応が鈍い感じです。やはりまだ、業績を見直すというようなことよりも目先的な持高調整の売り買い、需給要因だけで動いているようです。先物・オプションSQの算出まで続くのかあるいは3連休を控えた来週末まで続くのか、いずれにしてもそれまでは大きく方向感が出ると言うよりは目先の需給に振らされて右往左往することになりそうです。

テクニカル分析

日経平均

 上昇となった基準線にサポートされるように堅調な展開となりましたが、上値も重くなりました。RSIもストキャスティックスも下げ足りない水準で方向感はなく、ここから一気に上昇となってもおかしくはないのですが、下値を試す場面もまだありそうです。

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