前日の大幅下落の反動や持高調整の買戻しから堅調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月08日 16時34分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10525.19円 △20.17円
売買高 21億7708万株
売買代金 1兆3327億8600万円
値上がり銘柄 539銘柄
値下がり銘柄 927銘柄
騰落レシオ 113.23% △3.03%

日経平均

米国株安にも関わらず前日の大幅下落の反動や持高調整の買戻しから堅調

 米国株が軟調、ナスダック指数は大幅下落となったのですが、昨日の大幅下落の反動や原油価格が時間外取引で上げ一服となったことなどから買い先行となりました。寄り付きの買いが一巡となった後は上値の重い展開となりましたが、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたこともあって、大きく下押すこともなく値持ちの良い展開となりました。持高調整の売り買いが中心と見られますが、売り急ぐ動きはなく方向感は見られないものの堅調な展開となりました。

 後場も堅調な展開が続きましたが、特に材料のないなかで上昇となっていたものも多く、上値の重さを確認すると手仕舞い売りに押されて上げ幅縮小、軟調となるものも見られました。指数に影響の大きな値がさ銘柄の一角が高く、指数を押し上げる格好で日経平均は堅調でしたがTOPIXは軟調となりました。物色対象も絞り切れず目先の需給に振らされる展開が続き値持ちも良いのですが、盛り上がりにも欠け動きに乏しい展開が続きました。

 小型銘柄も軟調なものが多く見られました。主力銘柄ほど買戻しが入らず、手仕舞い売り、見切売りに押されるものが多く、軟調な地合いとなりました。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は底堅く小幅安となり、ジャスダックTOP20は軟調となりました。先物は朝方はまとまった売り買いも見られましたが、その後はまとまった売り買いも見られず、指数を方向付けるような動きはほとんどありませんでした。

 中東情勢の緊迫化やインフレ懸念などが取り沙汰されていますが、外部環境に左右されていると言うよりは単純に目先の需給要因=持高調整の売り買いに左右されている感じです。物色対象も絞り切れず、政局の混乱を嫌気しているわけでもなく、かと言って先物が指数を振り回しているということでもなく、材料に反応しきれないものも多く、相場全体の方向感に乏しい展開となっています。先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出など、目先の需給を左右するイベントなどをきっかけに相場全体に方向感が出てくるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線にサポートされて下げ止まった格好です。遅行線も日々線のサポートを確認して底堅くなっているのだと思います。遅行線が絡む日々線が底値となった日柄にあり、ここから上昇となる可能性もありそうです。いずれにしても、RSIもストキャスティックスも方向感はないのですが、強含みの展開となって来るのだと思います。

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