コラム
» 2011年03月08日 08時00分 UPDATE

コンビニ、ヒット商品の理由:夕方の需要に対応、SOYJOYのシェアを奪った1本満足バー (1/2)

カロリーメイトに代表される健康食品。ひと昔前は朝食需要が大きかったが、近年では夕方に購入する人も増えている。それにともない売れ筋の商品も変化しているようだ。

[笠井清志,Business Media 誠]

「コンビニ、ヒット商品の理由」とは?:

限られた売り場を最大限に活用して、面積当たりの売り上げを高めているコンビニ。約100種類の新商品が毎週発売されているが、売れない商品は発売から2週間ほどで撤去されてしまう。厳しい審判をくぐり抜け、コンビニでヒットしているのはどんな商品なのか。一般には「おいしい商品」「お得な商品」「テレビCMが放映されている商品」が売れると思われがちだが、実は重要なのは「店頭展開」。このコラムでは、コンビニのヒット商品を展開方法の観点から分析していく。


 お菓子と菓子パンの間に位置付けられる、手軽に栄養をとれるお菓子風味の商品をコンビニ業界では「健康食品」とカテゴリー分けしている。その代表格が大塚製薬の「カロリーメイト」で、カロリーを低く抑えた商品や、必要な栄養素を詰め込んだ商品が含まれている。

ah_kasai1.jpg カロリーメイト(出典:大塚製薬)

 この健康食品市場、ここ数年の販売状況を見ると、変化が訪れていることが分かる。ひと昔前は「朝食として健康食品を購入する」ことが普通だった。しかし、最近は残業前や帰宅前などの夕方時間帯に購入する場面が増えているようなのである。筆者はこの時間帯の需要を「小腹満たしマーケット」と呼んでいるのだが、このマーケットを攻略することで、コンビニは朝・昼・夜に加えて、夕方という新たな市場を創造したのである。

 小腹満たしマーケットで需要が大きいのは、チョコレートや菓子パン、バウムクーヘン、和菓子、そして健康食品である。小腹満たしマーケットの興味深い点は、ほかの時間帯で需要の大きい「おにぎり」の存在感が薄くなる点にある。

 筆者がビジネス立地の店舗で消費者行動調査を実施した際、16〜18時には「おにぎり」売り場に見向きもせず、「チョコレート」「菓子パン」売り場に一直線に進む消費者の動きが確認できた。もちろん、その中にはサラリーマンも含まれており、普段は甘いものに興味も示さないような年代の男性がバウムクーヘンを手に取る姿を見ると、興味深いものがあった。

 あくまで個人的な仮説だが、こうした傾向が生まれる背景には2つの原因があると考えている。

1.「おにぎり=米」とイメージして、「米を食べると自宅の夕飯とダブってしまう」と考えているからではないか?

2.残業=デスクワークとなることが多いため、癒やしを求めて本能的に甘いものを選んでいるのではないか?

 健康志向の消費者が増える中、「これから残業がある→ちょっとお腹がすいた→疲れを癒やしたい+気分転換したい→甘いものを食べたい→でもカロリーが心配→健康食品を食べよう」という流れになっているのかもしれない。

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