政局の混乱を嫌気して、大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月07日 17時15分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10,505.02 円 ▼188.64 円
売買高 22億463万株
売買代金 1兆4156億9300万円
値上り銘柄数 216銘柄
値下り銘柄数 1376 銘柄
騰落レシオ(25日) 110.21% ▼0.61%

日経平均

週末の大幅高の反動や米国株安、原油高に政局の混乱を嫌気して売られ大幅安

 週末の大幅高の反動から売られ易いところで米国株が軟調、中東情勢は相変わらず混乱となって、原油価格も高騰、加えて政局の混乱もあり売り先行となりました。それでも外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたことや為替も落ち着き対ユーロでは円安に振れていたこともあり、寄付きの売りが一巡した後は底堅さも見られました。ただ、戻りの鈍さを嫌気した見切売りも嵩んで買い戻し一巡となると大幅安となりました。

 後場は一段安となりました。為替が若干円高気味ということに加え、値動きの悪さに見切売りも嵩み、持高調整も売りもあって大きな下げとなったものと思います。特に売り急がなければならない理由もなかったのですが、売りが売りを呼ぶと言う格好で、大きな下げとなりました。今週は先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出も控えており、目先的な方向感に追随する動きが多くなのでしょう。

 小型銘柄も見切売りが嵩んで大きく下げるもんも見られました。売られ過ぎた銘柄は堅調となるものも見られるのですが、積極的に上値を買い上がる動きはなく軟調となるものが多くなりました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅安、日経ジャスダック平均は底堅さも見られたのですが軟調となりました。先物はまとまった売り買いは少なかったのですが、まとまった売りが散発的に見られると指数を下押す場面もありました。

 上がるにしても下がるにしても季節的な問題なのか動きが激しくなっています。動かないときは全く動かず、動き出すと思った以上に大きな動きとなるということのようです。それだけ気迷い感が強いのか、時期的な問題なのだと思います。世界的な景気拡大はまだ続いているものと思われ、原油価格の上昇も実際に原油の供給が止まるようなことがない限り、行き過ぎた分は修正されるものと思われ、目先の値動きに右往左往することもないと思います。景気回復を織り込みながら強含みのトレンドには変わりないと思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線のサポートを確認するような展開となっています。引き続き1万500円〜600円水準での底堅さを確認する動きとなっているものと思われます。遅行線がサポートされている日々線が安値をつける日柄であり、ここで下値を確かめて反発となって来るのでしょう。それでも、RSIもストキャスティックスも方向感はなく底堅いながらも上値が重い展開なのだと思います。

TOPIX

 基準線にサポートされて下げ止まりました。RSIやストキャスティックスは方向感なく中途半端な位置にあり、遅行線は日々線を意識するには日柄も値幅も足りず、もう少し基準線にサポートされたもみ合いが続くのだと思います。

JPY

 雲を抜ける場面もあったのですが、遅行線が日々線に押さえられるような格好で雲や基準線に押さえられてしまいました。それでも、RSIは下値余地もあるのですが、下げ渋りとなり、ストキャスティックスは底値圏からの反発となって堅調な展開が期待されます。遅行線が日々線の底値の日柄を過ぎれば雲を抜けて「三役好転」となって来るのではないかと思います。

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