卒業シーズンの3月に入った。社会に出る前の学生たちは、仕事についてどのようなイメージを抱いているのだろうか。
レジェンダ・コーポレーションの調査によると、2011年3月に卒業予定の大学生・大学院生に、仕事のイメージを漢字1文字で表現してもらったところ、最も多かったのは「生」で8.7%だった。選んだ理由では、「生きるために、生々しくお金を稼ぐ」「日々の生活を支える収入源」「生きがいであり、生きるために必要なこと」などが挙がった。
「仕事を通して成長していくため」「成人として社会的に過ごす場」という声があった「成」が2位で3.4%。「新しい、未知、困難に挑戦することが仕事だと思う」という声があった「挑」が3位で2.8%だった。1位の「生」が頭一つ抜けており、2位以下は多くの漢字がほぼ同じ回答率で並んでいた。
順位 | 漢字 | 回答数 | 割合 | 回答理由 |
---|---|---|---|---|
1 | 生 | 83 | 8.7% | ・生きる為に、生々しくお金を稼ぐ/日々の生活を支える収入源/生きがいであり、生きるために必要なこと |
2 | 成 | 32 | 3.4% | ・仕事を通して成長していくため/成人として社会的に過ごす場 |
3 | 挑 | 27 | 2.8% | ・新しい、未知、困難に挑戦することが仕事だと思う。 |
4 | 耐 | 25 | 2.6% | ・理不尽であろうと何事も我慢し、耐えなければならないから。 |
4 | 努 | 25 | 2.6% | ・企業に入ったからには、会社での評価は自分の努力次第 |
4 | 夢 | 25 | 2.6% | ・なりたい自分や夢に近づく、叶えるためのものであると思う |
7 | 学 | 23 | 2.4% | ・仕事から社会の状況、また人間関係を学ぶから |
8 | 人 | 22 | 2.3% | ・一人では仕事は出来ない。人との繋がりが大切だから。 |
8 | 責 | 22 | 2.3% | ・学生時代とは違い、何事にも責任が生じるため。 |
10 | 厳 | 20 | 2.0% | ・自分の想像以上にしんどいという話を聞くから。 |
入社前の学生たちはどのくらいの給料を望んでいるのだろうか。仕事を通じての収入の10年後のイメージを尋ねると、「人よりぜいたくな暮らしができる収入が欲しい」が18.5%、「人よりややぜいたくな暮らしができる収入が欲しい」が49.0%、「人並みの生活を維持できる収入が欲しい」が30.8%、「衣食住に困らない程度の収入で良い」が1.7%と、3人に2人以上は人より上の収入を求めているようだ。
10年後に欲しい年収を具体的に聞くと、「人よりぜいたくな暮らしができる収入が欲しい」と回答した人では平均927万2000円、「人よりややぜいたくな暮らしができる収入が欲しい」では平均647万円、「人並みの生活を維持できる収入が欲しい」では平均528万8000円、「衣食住に困らない程度の収入で良い」では平均417万4000円だった。
ちなみに国税庁の「平成21年民間給与実態統計調査」によると、30〜34歳の平均年収は男性が427万円で、女性が291万円。それより高い水準の年収を望んでいる学生が多いようだ。
インターネットによる調査で、対象は2011年4月入社の就職を希望する学生1197人(男性601人、女性596人)。調査期間は1月14日から23日。
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