コラム
» 2011年03月04日 08時00分 UPDATE

吉田典史の時事日想:こんな中小企業はオススメしない――6つのポイント (1/3)

「就職先は大企業でなく、中小企業を考えている」という学生も多いだろう。しかし会社の規模が小さいため、なかなか実態はつかみにくい。そこで中小企業診断士に「こういう中小企業は絶対にオススメできない」というポイントを挙げてもらった。

[吉田典史,Business Media 誠]

著者プロフィール:吉田典史(よしだ・のりふみ)

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2005年よりフリー。主に、経営、経済分野で取材・執筆・編集を続ける。雑誌では『人事マネジメント』(ビジネスパブリッシング社)や『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)、インターネットではNBオンライン(日経BP社)やダイヤモンドオンライン(ダイヤモンド社)で執筆中。このほか日本マンパワーや専門学校で文章指導の講師を務める。

著書に『非正社員から正社員になる!』(光文社)、『年収1000万円!稼ぐ「ライター」の仕事術』(同文舘出版)、『あの日、「負け組社員」になった…他人事ではない"会社の落とし穴"の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)、『いますぐ「さすが」と言いなさい!』(ビジネス社)など。ブログ「吉田典史の編集部」、Twitterアカウント:@katigumi


 私は専門学校で大学生にエントリーシートの書き方などを教えているが、先日、質問を受けた。それは「中小企業に就職しようとする際の判断材料を教えてほしい」というものだった。

 中小企業のことが分からないのも無理はない。多くの中小企業(この場合は、社員数300人以下を意味する)は、新卒(大卒)の採用活動に大企業並には力を入れていない。仮に新卒を雇ったとしても育て上げるノウハウを持っていないケースが多い。そもそも、大卒の新卒採用を毎年継続して行っている会社は少数だ。これでは、学生からすると実態がなかなか見えない。

オススメできない中小企業

 そこで2人の中小企業診断士に「こういう中小企業は絶対にオススメできない」というポイントを3つ挙げていただいた。中川貴智氏と上岡実弥子氏(株式会社キャラウィット代表)である。

 中川氏は、次の3つを挙げた。

  • (1)社員を使い捨てにする会社
  • (2)キーマン(社長の参謀的な存在)が他の役員、管理職らと良好な関係を作ることができずに、社内が不安定になっている会社
  • (3)社長(創業経営者が多い)が“社長ごっこ”をしている会社

 (1)の会社は不動産、生命保険、損害保険業界などの営業職に目立つという。「このような会社は、得てして営業部員へのノルマ達成の指示が厳しい。20代の営業部員の離職率は、他の業界の同規模の会社に比べ高い傾向にあると思う」。

 その一例として、中川氏は架空売上の問題が起きた会社を挙げた。ここでは、経営陣が営業部にノルマ達成を厳しく求めていた。責任を感じた営業部員らは高額所得者などの名簿を入手し、そこに書かれてあった人たちの氏名を「契約先」として書いた。それは嘘であり、つまりは架空売上だった。それを役員に渡していたのだ。この会社はその後、倒産したという。この一例がこれらの業界のすべてとは言えないが、経営状態が不安定であるがために社員に厳しい会社は少なくない。

 私がこういう会社を取材すると、1年半以内に辞める20代の社員が目立つ。このあたりは時事日想『それでもベンチャー企業で働きますか? ペケ社長の見分け方』で書いたことだが、3〜5年後を見据え、社員を育てるシステムを作ることができていない。そこまでの経営的な余裕がないのだろう。

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