コラム
» 2011年03月01日 08時00分 UPDATE

「いいね!」を社内で――Facebookから学びたいこと (1/2)

社内SNSのようなコミュニティを作っても、活発に投稿がされ続ける例はあまりないという筆者。活性化のカギは、たくさんのシンプルで前向きな反応にある、と説く。

[川口雅裕,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール

川口雅裕(かわぐち・まさひろ)

イニシアチブ・パートナーズ代表。京都大学教育学部卒業後、1988年にリクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。人事部門で組織人事・制度設計・労務管理・採用・教育研修などに携わったのち、経営企画室で広報(メディア対応・IR)および経営企画を担当。2003年より株式会社マングローブ取締役・関西支社長。2010年1月にイニシアチブ・パートナーズを設立。ブログ「関西の人事コンサルタントのブログ


 FacebookやTwitterが人気で、それがいつも賑わっている理由の1つは、ほかの人が投稿したことに「いいね!」ボタンを押したり、リツイートしたりと手軽に反応できる機能が付いていることでしょう。

 自分が書いたことに反応があると誰だってうれしいもので、また書こうという気になる。反応してもらったら、反応のお返しをしたくなるし、反応が楽しみでまた書きたくなる。そうやって投稿を動機付ける仕組みが組み込まれていることが、盛り上がりの要因として非常に大きいのだと思います。

 ITに対して企業が期待したことの1つに、「社内の情報共有が格段に進み、セクショナリズムもなくなってきて、コミュニケーションも活性化させられるだろう」ということがありました。

 ところが実際には、イントラネットで回覧板や掲示板のようなものを作って情報を共有したり、議論したりしようとしても、投稿や書き込みがあるのは数カ月で、しばらくすると見る人がどんどん減ってきて、「見たり見なかったりするのであれば情報共有のツールとしてはふさわしくない」という位置付けになり、しまいには本部からたまに無機質な資料が投稿されるだけの状態になってしまいます。内定者向けのSNSなどを作っても似たようなことになります。

 例えば、研修をやると、「コミュニケーションが不足していた」「これからは、もっとさまざまな会話を増やさないといけない」といった結論を導く人は少なくありません。しかし、それ以降、社内で効果的なコミュニケーションが実践されるようになったという話はなかなか聞きません。

 確かにコミュニケーションが多くなると、さまざまな良いことがあるわけですが、時々の状況・場面に応じて効果的な会話をするのは簡単ではなく、環境も雰囲気もその前と何も変わらない中で「コミュニケーションを増やそう、変えよう」としても上手にできるものではありません。ITに期待してそれがうまくいかなかったのと同様、気持ちだけ変えてもうまくはいかないわけです。

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