コラム
» 2011年02月22日 08時00分 UPDATE

コンビニ、ヒット商品の理由:大学生協でのヒットが救った――「ブラックサンダー」成長の裏側 (1/3)

北京オリンピックで、体操個人総合銀メダルに輝いた内村航平さんの好物であるということから消費者の認知度が高まった有楽製菓の「ブラックサンダー」。コンビニを中心に流通し、現在年間4800万個を販売しているブラックサンダー誕生の裏側をご紹介する。

[笠井清志,Business Media 誠]

「コンビニ、ヒット商品の理由」とは?:

限られた売り場を最大限に活用して、面積当たりの売り上げを高めているコンビニ。約100種類の新商品が毎週発売されているが、売れない商品は発売から2週間ほどで撤去されてしまう。厳しい審判をくぐり抜け、コンビニでヒットしているのはどんな商品なのか。一般には「おいしい商品」「お得な商品」「テレビCMが放映されている商品」が売れると思われがちだが、実は重要なのは「店頭展開」。このコラムでは、コンビニのヒット商品を展開方法の観点から分析していく。


 ココア風味のほろにがクッキーと、ミルク風味のチョコレートをバランスさせたクッキーチョコバー「ブラックサンダー」。北京オリンピックで体操個人総合銀メダルに輝いた内村航平さんが好物と知られたことや、生協の白石さんが取り上げたことから(参照記事)認知度が向上、売り上げも右肩上がりとなっている。

ah_bura1.jpg ブラックサンダー(出典:有楽製菓)

 前回の記事「チロルチョコVS. ブラックサンダー、“ポケ菓子”市場の勝者は?」では、チロルチョコとの販売競争について解説した。しかし、歴史の長いチロルチョコに比べて、ブラックサンダーについてはまだ詳しく知らない人も多いだろう。そこで、今回はブラックサンダーがどのように開発され、どのように市場に受け入れられていったのかをご紹介する。

ブラックサンダーの誕生

 ブラックサンダーはもともと、有楽製菓の主力商品「チョコナッツスリー」に次ぐ新商品として開発された。有楽製菓ではチョコナッツスリーのヒット要因として「チョコレートの中にサクサクしたビスケットを入れた菓子であること」「低価格の割にボリュームが多いこと」の2点があると分析していたが、その要素を引き継ぐ商品として、ブラックサンダーを開発することとなったのである。

ah_bura2.jpg チョコナッツスリー(出典:有楽製菓)

 開発に当たってはチョコナッツスリーとの明確な違いを出すことができず、試行錯誤を繰り返したようだが、1994年、ある20代の社員の手によって、ついにブラックサンダーが誕生する。ブラックサンダーは微妙な苦味があることから、ターゲットは子どもではなく大人。今でこそ、苦味のある大人向けチョコレートは1つのジャンルとなっているが、17年前では珍しい味であった。

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