底堅いのだが冴えない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年02月21日 15時58分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10857.53円 △14.73円
売買高 20億8632万株
売買代金 1兆4610億2300万円
値上がり銘柄 768銘柄
値下がり銘柄 734銘柄
騰落レシオ 118.62% △2.43%

日経平均

中東情勢の緊迫化や中国の金融引き締めなど懸念材料が多く、底堅いのだが冴えない展開

 先週末の米国市場は堅調、為替も比較的落ち着いた動きとなったのですが、売り先行となりました。それでも、週末のヘッジ売りの買戻しもあり、寄り付きは底堅い展開となりました。中東情勢の緊迫化や週末の中国の預金準備率引き上げの影響、北朝鮮の核実験やイラン戦闘艦のスエズ運河通過など地政学リスクを中心に懸念材料も多く、利益確定売り、手仕舞い売りが優勢となりました。それでも持高調整の買戻しも多く、日経平均が10800円を割り込む場面では底堅さも見られました。

 外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も株数では小幅買い越しと伝えられたものの、金額では売り越しとなり、後場は手仕舞い売り一巡感から買戻しも入り堅調となる場面もあったのですが、冴えない展開が続きました。目先的な過熱感も強いことや決算発表も一巡となったことで持高調整の売り買いが中心で材料への反応も限定的となりました。為替や業績に反応していると言うよりは、目先の需給に振らされており、物色対象も絞り切れず、指数に方向感は見られませんでした。

 幕間つなぎ的に小型銘柄は活発に売買され高くなるものが目立ちました。ストップ高となる銘柄も散見されるなど値動きの良い銘柄には目先筋の買いが集まり、総じて堅調となりました。東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は買い方の回転も効いているようで大幅高、日経ジャスダック平均も堅調となりました。先物は昼の時間帯も相変わらず様子見気分が強く、まとまった売り買いも少なく方向感を示すような動きはありませんでした。相変わらず小口の目先の売り買いが中心となっています。

 懸念材料が多い割りには堅調となっています。為替にも動きはなく、懸念材料も売り急がなければならないほどの決定的な手掛かりでもなく、個別の需給に振らされて指数は小動きとなっています。日経平均は節目と見られる10800円〜900円水準での上値の重さを確認するような展開となっており、懸念材料が払拭されないともう一段上の節目、11200円〜300円水準までの上昇とはならないと思われます。持高調整の売り買いが一巡となったあとに買い余力が残るのかどうかが注目されます。

テクニカル分析

日経平均

 RSIはストキャスティックスに続き高値まで上昇、上値余地もなくなって過熱感が強まっています。目先的には上値も重くなって来るものと思われ、少なくとも転換線水準までの調整はあっても良いと思われます。移動平均線や基準線との乖離も大きく、高値圏でのもみ合いで日柄調整となるか、いったん転換線を割り込むような、遅行線が日々線のサポートを試すような値幅調整となって来るものと思います。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.