堅調だが利益確定売りで上値も重い清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年02月17日 16時29分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10836.64円 △28.35円
売買高 24億4487万株
売買代金 1兆8289億2000万円
値上がり銘柄 1044銘柄
値下がり銘柄 498銘柄
騰落レシオ 121.43% △5.39%

日経平均

米国株高やユーロ高などを好感して堅調だが利益確定売りで上値も重い

 米国株が堅調となったことやユーロが堅調、米ドルも買われる場面も見られるなど円高懸念が薄れたことから買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となった後も、出遅れ感のある銘柄や好決算を発表しながらも出尽くし感などで売られた銘柄などを買い直す動きや買戻しを交えた持高調整の売り買いが入り堅調となりました。いつものことながら指数に方向感は見られず、小動きでしたが堅調な展開となりました。

 後場も堅調な展開が続きました。利益確定売りに押される銘柄も見られる一方で、買戻しが入って堅調となるものも多く、指数の方向感が出るようなこともなかったのですが、値持ちの良い展開となりました。中東情勢が気になり、最後まで買い切れない感じでしたが、世界的な景気後退、新興国のインフレ懸念からの金融引き締めの影響に対する懸念も薄れており、強含みとなりました。ただ、持高調整の中での循環物色と言うことで全面高というところまではいかず、利益確定売りに押されるものも多く見られました。

 小型株も売られたものが買われるような展開で総じて堅調となりました。ジャスダックTOP20が利益確定売りをこなして高く、東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は利益確定売りに押されるものも多かったのですが小幅高となりました。先物は昼休みの時間帯も含めて散発的にまとまった売り買いは見られ、指数を動かす場面もありましたが、継続的な動きではなく、指数を方向付けるような動きにはなりませんでした。

 昨日までと同様に持高調整の売り買いが中心ではあるのですが、売り急ぐ材料、中国の利上げ懸念や新興国経済の伸びの鈍化、米国景気の回復の鈍化などが次々と薄れ、決算動向などを見直し、足元の為替動向などを考えて買い直す動きも出ています。ただ、目先的な過熱感が強いことや持高調整の買戻し一巡、節目と見られる10800円〜900円水準まで戻ったことから指数は、いったん上値の重い展開、調整となるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 堅調な動きとなっていますが、RSIには上値余地があるものの高値圏にあり、ストキャスティックスも高値圏にあって過熱感も強いことから上値も重くなっています。いったんは上値を試しつつも伸び悩むような高値圏でのもみ合いとなって日柄調整となるか、転換線や基準線までの値幅調整となるものと思います。

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