持高調整の買いも入り堅調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年02月16日 15時59分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10808.29円 △61.62円
売買高 26億0819万株
売買代金 1兆8357億4900万円
値上がり銘柄 711銘柄
値下がり銘柄 760銘柄
騰落レシオ 116.04% ▼4.06%

日経平均

米国株のもたつきを尻目に、持高調整の買いも入り堅調な展開

 米国株は軟調となりましたが、為替が円安に振れたことを好感するように堅調となりました。若干買い先行で始まったものの外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)は金額ベースでは買い越しと伝えられたものの、株数ベースでは売り越しであり、目先的な過熱感もあって上値の重い始まりとなりました。それでも先物にまとまった買いも入り、銀行株などの内需株に買戻しを急ぐ動きもあって堅調となりました。ただ、節目と見られる日経平均10800円を意識するところでは上値も重く小動きとなりました。

 昼の時間帯に先物が節目と見られる10800円を超えたことから、後場は一段高となりました内需株を中心に買戻しの動きは続き、円安を好感して買われる値柄銘柄などもあって指数は値持ちの良い展開となりました。商品相場も上げ一服となったことで商社株などは朝方軟調となりましたが、後場に入って切り返すものも見られ、指数は堅調となりました。ただ、10800円台では上値を買い上がる動きにも乏しく、売り急ぐ動きはなく値持ちは良いのですが上値も重く、指数は小動きとなりました。

 小型銘柄はまちまち、主力銘柄が堅調となるなかで手仕舞い売りに押されるものも多く、東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は軟調となり、日経ジャスダック平均は小幅高となりました。先物は朝方はまとまった買いが見られ指数を押し上げる場面もあり、午後になってからは売り手控えられた格好でちょっとした買いで指数を押し上げる格好となりました。腰の据わった売り買いというよりは目先筋の売買が中心と見られます。

 世界的な金余りの動きが日本市場にも出てきたようです。特に材料に反応するでもなく、持高調整と見られる買戻しや買い直しも見られ、堅調となっています。一方で持高調整の売りに押されるものも小型銘柄の一部を除いてはしっかりと押し目買いなどもあり、総じて買い気の出て来たような感じです。業績面から見直されるもの、売られすぎの反動から買われるものと、今後の相場が長続きするのかどうかは為替や世界的な景気動向にも左右されるのでしょうが、目先的な過熱感はあるものの、市場参加者も徐々に増えつつあるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

高値圏で「上ヒゲ」の目立つ形となり、ここでいったん天井となる可能性もありそうです。RSIは上値余地もあるのですが、上昇は止まっており、ストキャスティックスも高値圏にあり、いったん遅行線が日々線のサポートを確認するような、あるいは日々線が転換線にサポートされるところまで調整となるかこの10800円水準で高値圏でのもみ合いとなるのではないかと思います。

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