中国の利上げがなかったことを好感して大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年02月02日 17時19分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10457.36円 △182.86円
売買高 24億2069万株
売買代金 1兆7667億6500万円
値上がり銘柄 1400 銘柄
値下がり銘柄 170銘柄
騰落レシオ 121.17% △12.19%

日経平均

米国株高やエジプト騒乱の拡大懸念が薄れたこと、中国の利上げがなかったことを好感して大幅高

 米国株が大幅高となったことから買い先行となりました。それでも外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越し(金額は買い越し)と伝えられたことや対ユーロでは円安となったものの、対米ドルでは円高となったことなどから、寄り付きの買いが一巡した後一旦、上値の重くなる場面もありました。それでもエジプトの騒乱が収束しそうだと伝えられると為替が円安に振れたこともあり、また先物にまとまった買いも見られ、一段と上昇、大幅高となりました。

 後場も堅調な値持ちの良い展開が続いたのですが、前場同様に日経平均の10500円を意識する水準では上値も重く、値持ちは良いのですが方向感に乏しい展開となりました。昼休み時間や後場に入ってからも好調な決算を発表する銘柄なども見られ、一段高となる銘柄も散見されましたが目先筋の利益確定売りも多く、指数の上げ幅は限定的となりました。特に何が買われているというよりは好決算を発表した銘柄などを中心に総じて堅調となり、売買高も膨らんで市場全体の水準訂正というような感じでした。

 小型銘柄も堅調なものが多かったのですが、主力銘柄が先物主導で指数を押し上げる場面もあったのに対し、ジャスダックTOP20を除いては指数を押し上げるような動きはなく、堅調なものが多かったのですが、指数の上値は重くなりました。ジャスダックTOP20は大幅高となりましたが、東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は堅調ながらも上値の重い展開となりました。先物は朝方から断続的にまとまった買いも見られ、指数を押し上げる要因となりました。オプションのヘッジとしての先物買いなどもあったのかもしれません。

 決算に反応しているものも、もちろん多かったのですが、世界的な景気拡大の中で日本株の出遅れ感を修正するように幅広い銘柄が買われました。先物が主導する場面も見られるなど、物色対象がはっきりしないなかで指数が大きな上昇となりました。好決算が発表されながらも大きく売られてしまうものもあり、まとまった持高調整の売り買いもあったのかもしれません。決算発表に一喜一憂しながら米国景気の回復動向、為替動向などを気にしながら、引き続き下値を確かめつつ堅調な展開となるのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 遅行線が日々線を抜けて、日々線は基準線を抜けて来ました。まだ、もみ合いの中で動きが続いていると言うことでRSIもストキャスティックスもまだ下げ足りず、基準線のサポートを確認する動き、遅行線が日々線のサポートを確認する場面もあるものと思います。

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