日本人経営者は、フィリピンの格安マンツーマン語学学校をどう運営しているか世界一周サムライバックパッカープロジェクト(1/5 ページ)

» 2011年02月02日 08時00分 公開
[太田英基,世界一周サムライバックパッカープロジェクト]
世界一周サムライバックパッカープロジェクト

太田英基(おおた・ひでき)

世界一周中のバックパッカー。1月26日現在、ボリビア滞在中。1年半で40カ国以上の訪問を予定。若者の外向き志向の底上げのため、海外で働く日本人を訪問したり、旅の中で気付いたことや発見したことをWeb中心に情報発信しながら旅をしている(サムライバックパッカープロジェクト)。学生時代に広告サービス「タダコピ」を立ち上げた元起業家でもあり、根っからの企画屋。Twitterアカウント「@mohideki」では旅の様子をリアルタイムに発信している。

 →目指せ世界一周!「サムライバックパッカープロジェクト」とは?


 前回の記事「なぜ韓国人は英語を話せるのか――フィリピン格安留学のススメ」でご紹介したフィリピンの語学学校。

 2010年7月、僕はTwitterを通じて知り合ったCNE1(Carthel Native English 1 on 1 International Language School)の井坂浩章さんの語学学校を訪問させていただきました。語学学校はターラックという場所にあり、僕が留学していたバギオの語学学校と同様、周囲に海辺(ビーチ)があるわけでもなく、誘惑に弱い日本人にとっては勉強に集中できる環境だと感じました。

 学校の前で降りると、キャンパスが巨大なことにまず驚きました。実は幼稚園から中学校、看護師学校まで、1000人を超えるフィリピンの子どもたちが通っている学校があり、CNE1はそのキャンパスの中に設立された語学学校です。

 特筆すべきは経営陣。日本人経営者の井坂さんと、韓国人経営者のケビンさん、そしてフィリピン人経営者のガリーさんの3人の共同経営。この三カ国経営者スタイルは他校にはなく珍しいものです。

 フィリピン人が多く通うこのキャンパスはガリーさんが経営しており、日韓比(日本、韓国、フィリピン)が交わる国際的な環境を提供しようという目的のもと、設立されました。事実、僕が訪問した際にもフィリピンの子どもたち(恐らく小学生)の授業を身近で見ることができました。語学学校の留学生も、彼らと休み時間や放課後に一緒に遊ぶこともできるでしょう。何よりも彼ら経営陣が志を行動に移しており、CNE1に英語留学をしていた韓国人の子どもたちと、同年代のフィリピン人の子どもたちとの交流企画などを行っていました。

 そんなCNE1を立ち上げた井坂さんにインタビューしてみました。井坂さんは1973年、大阪府堺市生まれ。出版社やWebマーケティング会社を経て、渡比。2010年4月にマンツーマン語学学校のCNE1を立ち上げたという方。米国などでの留学経験も豊富で、これまで21カ国を旅行したということです。

左から日本人経営者の井坂さん、フィリピン人経営者のガリーさん、韓国人経営者のケビンさん
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