手仕舞い売りが嵩み大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年01月20日 16時19分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10437.31円 ▼119.79円
売買高 20億4012万株
売買代金 1兆3774億0400万円
値上がり銘柄 305銘柄
値下がり銘柄 1245銘柄
騰落レシオ 126.15% ▼5.17%

日経平均

米国企業の決算や円高を嫌気して手仕舞い売りが嵩み大幅下落

 米国金融機関や欧州半導体企業の芳しくない決算や円高に敏感に反応して売り先行となりました。好調な決算を発表した企業も多かったのですが目先的な過熱感や企業決算の発表に対する期待から買われていたものも多かっただけに手仕舞い売りに押されて下げ幅を拡大するものも多く見られました。いったんは日経平均が10400円台では売り難い動きとなり底堅さも見られたのですが、先物にまとまった売りなどもあり、戻りの鈍さが確認されると売り急ぐ動きも見られ下げ幅拡大となりました。

 後場も一段と下げ幅を広げる場面もありました。中国の経済指標が発表になりほぼ予想通りとなったのですが、想定していたよりも好調との見方もあり、引き締め懸念からの売りも出ていたようです。円高がどんどん進むと言うこともなかったのですが、いったん手仕舞い売りが嵩むと目先的な過熱感が強いだけに買戻しを急ぐと言うこともなく、逆に戻りが鈍いと売り直されるということで指数は小動きとなったのですが、大幅安となりました。

 小型銘柄も一時堅調となるものも多かったのですが、手仕舞い売りも多く、総じて軟調となりました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅下落、日経ジャスダック平均も軟調となりました。先物に朝方まとまった売りが出て指数を下押す場面もありましたが、まとまった売り買いも多くはなく、指数を動かす場面もあまりありませんでした。相変わらず方向感を持っての売り買いというよりは目先的な値動きを期待した売り買いが中心となっているようです。

 目先的な過熱感が出ていることもあり、好材料よりも悪材料に敏感な反応となっているようです。決算発表を前に業績面でも比較的強気な見方が多かったこともあって、いったん売り急ぐ動きになると我先にと売る場面もあるのかもしれません。ただ、本来は短期的な業績の振れにそれほど敏感に反応することも限定的と見られ、為替に落ち着きが見られれば好業績が期待される銘柄などから再度買い直されることになるものと思います。いったん手仕舞った後はまた循環物色となってくるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 転換線を割り込んで基準線を意識する水準まで一気に下落となりました。今月5日と6日に空けた「窓」を埋めるような展開となっており、遅行線も日々線を意識する水準でもあり、ここからは底堅さを確認しながら過熱感を冷ますことになるのでしょう。RSIやストキャスティックスも高値圏からの調整となっており、当面上値の重い、調整感が強い展開となるのではないかと思います。

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