ポルシェ、最新ハイブリッド技術の結晶「918RSR」(2/2 ページ)

» 2011年01月14日 08時00分 公開
[日岐まほろ,エキサイトイズム]
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 これに加え、左右フロントホイール内にそれぞれ75キロワット(約101馬力超)を発揮するモーターが設置され前輪を駆動。合計で767馬力におよぶ最高出力を得るに至っている。

 また、このフロント両モーターは、ブレーキングなど減速時には発電機として稼働。このときに発生したエネルギーは、ドライバーズシートの横に備えられたフライホイールジェネレーターに蓄えられる。ドライバーは走行中、スイッチ操作によって蓄えられたエネルギーを加速や追い越し時のエクストラパワーとして利用することができ、システムフル充電の際には約8秒間この追加パワーが得られるということだ。

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 このパワーユニットにはRSスパイダーにも用いられる6速のレーシングトランスミッションが組み合わされており、変速操作はステアリング裏に設けられたパドルシフターによって行う。

 ポルシェ918シリーズはその美しいスタイリングも印象深いが、これは「形態は機能に従う」というポルシェの理念に基づくもので、そのすべての部分には走ることへの意味が込められている。だからこそそのスタイリングは、かつて世界の耐久レースの世界を席巻した「908」や「917」などといった美しく、速く、強いレーシングカーの姿に重なるのであろう。

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 ちなみに918RSRに与えられたゼッケンナンバー「22」という数字は、1971年、ポルシェ初のル・マン24時間耐久レース制覇マシンとして知られるポルシェ917K(ショートテール)が背負っていたナンバーと同じ数字である。ポルシェのこの新しいハイブリッドレーサー「918RSR」が、モータースポーツの舞台に登場する日も近いのかもしれない。

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