堅調だが過熱感もあって上値も限定的清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年01月13日 15時57分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10589.76円 △76.96円
売買高 22億6135万株
売買代金 1兆5226億7200万円
値上がり銘柄 1100銘柄
値下がり銘柄 426銘柄
騰落レシオ 143.71% △2.29%

日経平均

米国景気の回復やユーロ高を受けて堅調だが過熱感もあって上値も限定的

 米国景気の回復期待から米国株が堅調、欧州金融不安も薄れユーロ高となったことも好感されて買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となった後も堅調な値持ちの良い展開が続きましたが、寄り付き前に発表された機械受注が予想に反して3カ月連続して前月比でマイナスとなったことを嫌気する動きや目先的な過熱感もあり、上値も限定的となりました。

 後場も指数の値持ちは良かったのですが、前場堅調となっていたハイテク銘柄に軟調なものが見られるなど持高調整の売り買いが中心となり、方向感のない展開となりました。出遅れ銘柄を物色する動きも見られましたが、金融株や不動産株などの内需株や電鉄株や食品株、医薬品株など「ディフェンシブ銘柄」に堅調なものが多く、指数を押し上げていた感じです。商社株や自動車株なども高いのですが、ハイテク株は軟調となるものが多く見られました。物色対象も絞り切れず、指数に方向感が見られず力強さに欠ける展開となりました。

 小型銘柄も堅調となりましたが、主力銘柄と同じように物色銘柄を絞り切れないという状況で、指数も大きな動きにはなりませんでした。さすがに目先的な過熱感もあり東証マザーズ指数は大幅高となりましたが、日経ジャスダック平均やジャスダックTOP20は堅調ながらも上値の重い展開、上値も限定的となりました。先物も朝方、散発的にまとまった売りが見られた他はまとまった売り買いは見られず指数を方向付けるような動きはありませんでした。

 オプションSQ(特別清算指数)算出を控えてということなのか戻り高値圏にあり過熱感も出ていると言うことなのか、主力銘柄も小型銘柄も持高調整の売り買いが主体となっているようです。1月14日は日経平均は「上昇の特異日」とされていますが、昨年のちょうど2週目の週末は高値引けとなりながらも当面の高値となった日であり、もちろん、昨年は金融規制強化の問題があったとは言え、明日が高いからと言って、新年相場の買い一巡とならないとも限らず、明日以上に来週初の相場動向が気になるところです。

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