手掛かり難のなか閑散小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2010年12月28日 16時22分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10292.63円 ▼63.36円
売買高 10億8337万株
売買代金 7192億1400万円
値上がり銘柄 721銘柄
値下がり銘柄 754銘柄
騰落レシオ 130.06% △0.55%

日経平均

相変わらず方向感は見られず、手掛かり難のなか閑散小動き

 米国市場も中国の利上げに反応し切れず方向感のない展開となり、日本市場も昨日の上昇の反動から売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)も売買ともに少なく手掛かりとならず、為替も円高気味ながら動きは少なく、寄り付き売り一巡後は底堅さも見られたのですが小動きとなりました。年末株高は期待されるものの、買い急ぐだけの材料にも乏しいと言うことなのだと思います。朝方発表された鉱工業生産指数や完全失業率、消費者物価指数(CPI)もほぼ予想通りということで材料視されず、指数の動きはありませんでした。

 後場も引き続き方向感のない閑散とした展開でした。手仕舞い売りも見られ一段安となったのですが、円高に振れた割には底堅く、底堅さが見られると売り急ぐこともなく、売り急ぐ動きもないことから目先筋の買戻しもあって底堅いというような展開でした。目先筋の値動きの良い銘柄を物色する動きは見られるのですが、年末高期待は根強いものの、動きが出るまで物色されず、指数は小動きとなりました。最後は手仕舞い売りに下げ幅若干広げ、安値引けとなりましたが大きく方向感が出るようなこともなくあくまでも目先の持高調整が中心となっていたようです。

 小型銘柄もまちまちとなり、円高気味ということや手掛かり難と言うことで、値動きの良い「ジャスダックトップ20銘柄」などに物色が集中した感じでジャスダックトップ20は大幅高となったのですが、日経ジャスダック平均は小幅高、東証マザーズ指数も東証一部上場への思惑から大きく買われた銘柄もあって堅調でしたが全体的に上値の重い感じでした。先物は相変わらずまとまった売り買いに乏しく、指数を方向付けることも動かすようなこともなく目先筋の小口の小掬い商いが中心となっていたようです。

 米国株が中国利上げに反応し切れず、今後の動向が気になることや為替も円高気味とあって、年末高に素直に期待すると言う動きにもならず相変わらず方向感のない展開となりました。12月10日の大きな陰線を未だに抜け切れないということで、方向感も出ないものと思います。目先的な過熱感を考えるといったん押し目を探っても良いのですが、年末高期待、新年入り相場期待を考えると上に抜け易いということになり、次の節目である10500円〜600円水準を目指すことになると思います。

テクニカル分析

日経平均

 相変わらず方向感なく、昨日の値幅の範囲内での動きとなり「孕み足」となりました。「孕みは放れにつけ」といわれるように、昨日の値幅を上下どちらかに抜けるか動きが出そうです。転換線にサポートされながら上に抜けると12月10日の高値も抜けると言うことになり、次の節目である10500円〜600円水準を試すことになりそうです。下値を割り込むと基準線のサポートを確認するような展開になって来るのではないかと思います。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.