中国利上げにもかかわらず年末相場期待から堅調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2010年12月27日 16時20分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10355.99円 △76.80円
売買高 12億5419万株
売買代金 8320億3900万円
値上がり銘柄 808銘柄
値下がり銘柄 672銘柄
騰落レシオ 129.51% ▼9.36%

日経平均

中国利上げにもかかわらず年末相場期待から堅調

 週末の米国市場は休場、為替は落ち着いた動きでしたが、中国が利上げを発表しその影響も懸念された始まりとなりました。ただ、為替も朝方から中国の利上げを受けても落ち着いており、週末のヘッジ売りの買戻しがあったことや外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)が買い越しと伝えられたことから、買い先行となり、堅調な展開となりました。さすがに海外でのクリスマス明けの相場動向や中国の利上げを受けての相場を気にする向きも多く、様子見気分も強く上値も限定的となりました。

 後場は一段高となり、12月10日の高値を抜けるかと言う水準まで上昇しましたが。12月10日の高値水準では上値も重く、方向感のない展開となりました。クリスマス気分、年末気分は抜けず、売り急ぐ動きはないものの、積極的に買い上がる動きも限られ、市場参加者も少なく売買高も少なく、堅調な割には盛り上がりに欠ける展開となりました。中国の利上げにはほとんど反応できなかった感じですが、年末高期待は根強いということなのかもしれません。

 小型銘柄も堅調ですが、利益確定売りもあって、上値の重いものも多く、主力銘柄ほどの上昇とはなりませんでした。それでも売り急ぐ動きもなく、東証マザーズ指数は軟調ながらも底堅く、日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物は市場参加者が限られるなかで、まとまった売り買いはほとんど見られず、たまにまとまった売り買いが出て指数が若干動くことがあっても追随するような動きはなく、方向感のない展開となりました。

 中国の利上げ懸念影響は限定的となりましたが、前回の利上げ時には日本市場では反応しきれず、中国が利上げしたことを受けて米国で大きく下落、その影響で日本市場が下落したということがありました。今回は年末高期待も根強く、米国市場が大きく下げることがあっても、為替が大きく円高に振れ、商品相場も大きく下落となるようなことがなければ影響も限定的となると思います。とりあえずは年が明けるまでは強気な見方が多いのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 転換線にサポートされて堅調となっているのですが、引き続き12月10日の高値を抜けきれず、大きな陰線の中での動きが続いています。RSIもストキャスティックスも方向感はなくどちらかと言うと高値水準ではあるのですが、基準船の上昇も見られ、強含みとなっています。転換線のサポートを確認しながら上値を試すような動きが続くものと思われ、12月10日の高値をしっかりと抜けてくる、10400円台で引けてくれば10500円〜600円の次の節目を目指すことになってきそうです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.