離着陸機を眺めながら、ファーストクラスの旅を地上で満喫! 羽田エクセルホテル東急・宿泊体験ルポ秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(3/3 ページ)

» 2010年12月27日 08時00分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]
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空港都市「羽田」をまるごとエンジョイ

 この連載でもレポートしたように、羽田空港では2010年10月21日に新しい国際線ターミナルがオープンし、10月31日には32年ぶりとなる国際定期便が再開された。従来からのソウルや香港、北京、上海への便に加え、米国西海岸やハワイ、パリ、バンコク、シンガポール、マレーシアなどへの新規路線が続々と離陸。2011年以降もデトロイト線やニューヨーク線、バンクーバー線、ロンドン線などの開設が予定されている。

「羽田からの国際線各便の出発は早朝と深夜ですので、唯一のエアポートホテルとして機能する当ホテルの役割も今後ますます重要になると考えています」と、成田さんは話す。「お客さまの新しいご旅行ニーズにどうお応えしていくか。この1年間、スタッフも海外のエアポートホテルの視察に出るなどして、対応策に取り組んできました」

“飛行機と空と旅”の話 羽田国際化で、エアポートホテルとして役割もますます重要に(出典:羽田エクセルホテル東急)

 ホテル内のレストラン「フライヤーズテーブル」の営業時間の見直しも、その対応策の一環だ。早朝と深夜のフライト利用者に向けて、オープンを30分早め、クローズを1時間遅らせて早朝5時〜深夜1時に営業時間を延長した。それまで12時〜18時で提供してきた「時間貸しプラン」には、深夜と早朝のプランを新たに加えている。深夜に発つ人は、早めにホテルに着いて食事をしたりシャワーでリフレッシュしてから、余裕を持って出かけることが可能に。また海外から早朝に帰国した場合は、ホテルでひと休みして午後から出社したり、国内線の乗り継ぎまでの時間を部屋で過ごせるようになった。ちなみにホテルから新国際線ターミナルまでは、無料巡回バスで約8分の距離だ。

 いくら便利だとはいっても、空港そのものが退屈であれば、ホテルに滞在しても時間を持て余すだけだろう。その点、羽田は商業施設も充実し、空港自体が1つの街に生まれ変わりつつある。旅客機の発着を部屋からのんびり楽しみ、それに飽きたら、ターミナルに出てみるといい。真新しいレストランやショップが軒を連ね、展望デッキでは迫力ある離着陸シーンに接することができる。旅客機の楽しさをより身近に感じるためにも、羽田を早朝・深夜に発つ予定のある人はぜひ1度、羽田エクセルホテル東急を利用してみてはいかがだろうか。

“飛行機と空と旅”の話 新国際線ターミナルの商業ゾーン。羽田は空港自体が1つの街に変わりつつある

著者プロフィール:秋本俊二

著者近影 著者近影(米国シアトル・ボーイング社にて)

 作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各メディアにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活動。

 著書に『ボーイング777機長まるごと体験』『みんなが知りたい旅客機の疑問50』『もっと知りたい旅客機の疑問50』『みんなが知りたい空港の疑問50』『エアバスA380まるごと解説』(以上ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)、『新いますぐ飛行機に乗りたくなる本』(NNA)など。

 Blog『雲の上の書斎から』は多くの旅行ファン、航空ファンのほかエアライン関係者やマスコミ関係者にも支持を集めている。


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