はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。
※本記事は、「Chikirinの日記」において、2006年12月29日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。
先日、「特急スーパーはくと」に乗りました。とてもかっこいい特急です。あまりに素敵だったのでネットで調べてみたら、「今は特急が一番かっこいいんだ!」と知りました。
昔は超長距離の寝台列車や、もっと前ならSLもありましたが、今はいずれもほとんど走っていません。でも特急はそれなりに残っていて、どれもかっこいい。というわけで、にわか鉄道ファンになってしまったちきりんです。
スーパーはくとは、鳥取県から京都府までを走っている特急。「はくと=白兎」で、由来はもちろん因幡の白ウサギですね。倉吉始発で鳥取を経て瀬戸内側へ。その後、姫路、神戸を経て大阪、京都までを結びます。所要時間は鳥取から大阪までが2時間半ほど。
そして、スーパーはくとはかっこいいだけではなく、乗っていて非常に雰囲気の良い電車でした。その理由の1つは“乗客の多様性”です。出張のビジネスマンあり、帰省の親子連れあり、温泉客グループあり、通勤・通学の人あり、病院に通うお年寄りあり、と乗客が多様性に満ちていたのです。
それを見ていて、「これ、新幹線とすごい違うなあ」と思いました。
年末年始やお盆など特殊な時期を除き、東京〜新大阪間の「のぞみ」に乗っているお客の“画一性”といったら驚くほどです。大半が「働くおじさん」です。年齢の幅はありますが、見た目はみんな同じ。乗り込んだ瞬間に「あれっ、これってサラリーマン専用車両?」と思いそうになるくらい、乗っている人の服装や雰囲気が同じです。そんな新幹線に乗る機会が多いちきりんなので、今回スーパーはくとに乗って、その客層の多様さにとても新鮮な印象を持ちました。
また、この電車は日本海側と瀬戸内側の両方を走り、その間に山間部も走ります。過疎地域から大都市圏まで走るわけで、ずっと乗っていると本当に“さまざまな日本”が見られるのです。
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