ブローバの起源は、1875年にジョセフ・ブローバがニューヨークに開いた小さなショップからスタートしました。ジョセフ自身が、かつてティファニーで働いた経緯もあり、当初はジュエリーショップとしてオープンします。
しかし、新しい時代の到来を予感した彼は、まもなく時計も取り扱うようになりました。20世紀に入り懐中時計が普及するのにともない、1911年にポケットウオッチとクロックの製造を開始します。1912年にはスイスに部品製造と組み立て工場を設立。
第1次大戦の特需に沸いた1920年代の米国は空前の繁栄を遂げます。人々の生活は大量生産と大量消費のライフスタイルへと変化し、自動車、ラジオ、冷蔵庫などの家電製品が一般市民に普及しました。
そうした時代背景を反映して、ブローバは1926年に米国初のラジオコマーシャルを放送しました。1927年にはチャールズ・A・リンドバークによる大西洋無着陸飛行の偉業を称えて、賞金と時計を授与します。彼は当時のブローバの広告にも登場しています。
また、1928年にはラジオとクロックを合体させた世界初の時計ラジオを発売。さらに1941年には世界初のテレビコマーシャルを放映するなど、時代の流れと技術革新をうまく取込む企業だったのです。
アンティーク時計史上、最大の長さを誇る全長52ミリ。これがカーブした状態のラグからラグまでの長さなので、ケースを真直ぐに伸ばしたらさらにロング! 手巻き、金張り。
スモールセコンド付きの角型時計はよく見かけるが、このDuoWindのように自動巻ムーブメントを搭載したモデルはめずらしい。自動巻き、金張り。
サラリーマンのかたわら、アンティークウオッチ収集に身を投じ、数奇な人生を歩む。近頃はキャラクター系クロックにまで手を広げ、ますますドロ沼にはまっている、業界屈指のゼンマイ兄貴(ほんとはオヤジ)。
新作腕時計の話はもちろん、これまでに筆者が、時間と脚力とわずかなへそくりを使って手に入れてきた古今東西の時計の数々についても語ります。博物館モノから最新モデルまで、なるほどウンチクネタを半分、トホホなズッコケ話半分くらい織り交ぜておとどけする予定です。
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