デジタルライカの最高峰「ライカ M9 チタン」日本上陸(2/3 ページ)

» 2010年12月15日 08時00分 公開
[加藤孝司,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

 ライカM9チタンの最大の特徴は、軽量・強固で高級なチタン素材を惜しげもなく使用したボディだろう。そのライカ伝統のデザインを引き継ぎながら、新しく生まれ変わったライカM9チタンの外装は、一点一点無垢のチタンから削り出してつくられる。仕上げの美しい加工には、高度な技術を要し、制作にはハイレベルなクラフツマンがあたったという。

 一般的に指紋が付きやすいといわれる金属仕上げのボディだが、ライカM9チタンにおける、チタンの質感は実になめらかだ。それもそのはず、チタンボディの表面仕上げは、高級時計のファクトリーが数多くあることで知られるスイスのラ・ショード・フォンにある時計メーカーと恊働した。美しいチタンシェルには、セラミックサーフェイスコーティングが施され、高級時計と同じ工芸品のようなたたずまいがあるのもうなずける。

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 フォトグラファーでも、カメラに興味があるわけでもなかったというデ・シルヴァ氏であるがゆえに、カメラデザインに対する既成概念を取り払った柔軟なデザインが可能になった。デザイン面においてデ・シルヴァ氏が注力したことは、よりピュアに、シンプルにするということ。そのため、カメラボディ両側にストラップを吊るすために付けられているストラップフォルダーと、ファインダー内に表示されるフレームを表示させるためのフレームセレクターを取り除いた。

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 また、ファインダー内のブライトフレーム表示にLEDを採用したことにより、従来のライカMシリーズのボディ正面上部に装備されていてブライトフレーム採光窓がなくなった。赤い色のLEDを搭載しフレームを浮かび上がらせることで、逆光や暗いレストランの中などでも視認性が改良された。

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 ボディ中央に浮かび上がるライカの赤いエンブレムも、ライカM9チタンだけの特別製。CNCフライス盤により赤いアクリル樹脂を立体にカット、「Leica」の文字は手作業により刻印され、白いエポキシ樹脂を流し込んだうえで透明なニスを塗って丁寧に磨き仕上げられる。

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