米国市場は堅調でしたがここのところ米国市場への反応が鈍くなっており、中国の利上げに対する懸念もあったのですが、買い先行となりました。外国人も買い越し基調ということや為替も円安気味ということで、買いも入ったのでしょうが、米国で中国に利上げの影響が限定的でしたが日本でも限定的となるのかどうかを確かめるように週末のヘッジ売りの買い戻しが一巡となると、軟調となる場面も見られました。ただ、中国市場でも利上げの影響がほとんど見られないこもあり、買い戻しや買い直す動きもあって堅調となりました。
全体的に手掛かり難ということで、積極的な売り買いに乏しい展開となりました。それでも中国で景気の過熱感が見られるよに新興国を中心に世界経済の拡大は続いており、金融危機からの脱出のための世界的な金融緩和の効果もあり、欧米や日本でも景気回復となって来るのではないかと思います。米国でも富裕層への減税継続が問題視されていますが、富裕層がお金を使うことで、景気をけん引するということもあるのではないかと思います。
日本でも証券税制の問題などが議論されていますが、株式投資の税金を安くするということはある意味では正解なのではないかと思います。株式の売り買いだけではなく、保有に関しても税金上有利になるようになれば、株式投資をする人が増え、株式投資をする人が増えれば、株価が上がり、株式に関する税収も増えるということにならないでしょうか。
「お金を使う」とか「お金を増やす」ということが罪悪視されていますが、お金をたくさん増やした人がたくさん税金を払えば良いということであり、より多く払わなければならないと言うこともないと思います。それよりも、「お金が増える」税金の使い道を考えることがデフレ脱却につながり、景気回復スピードも回復、雇用の問題なども解決することになるのではないかと思います。単に値下げや海外で稼ぐだけではなく、お金の使い道を工夫してしっかりと儲けている企業を見習ってみたら良いと思います。
慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤」
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