出遅れ銘柄物色で堅調な展開が続く清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2010年12月13日 16時00分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10293.89円 △81.94円
売買高 20億5691万株
売買代金 1兆3050億0900万円
値上がり銘柄 1354銘柄
値下がり銘柄 207銘柄
騰落レシオ 149.83% ▼1.75%

日経平均

目先的な過熱感はあるものの出遅れ銘柄物色で堅調な展開が続く

 米国株は堅調となったことや円安気味ということで買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)も買い越しと伝えられ、週末のヘッジ売りの買い戻しもあって堅調とはなったのですが、中国の利上げの影響への懸念も根強く、上値が重く、上値の重さを確認すると目先筋の利益確定売りなどもあり軟調となる場面もありました。その後中国市場でも利上げの影響が限定的とされると堅調な推移となりましたが、積極的に買い上がるには目先的な過熱感も強く上値も限定され、指数は小動きとなりました。

 後場に入ると債券は軟調となったのですが、為替は円安方向に振れ、輸出株を中心に堅調な展開となり一段高となりました。一気に上値を追うような力強さはなく、日経平均の10200円台半ばを超えると上値も重くなったのですが、売り急ぐ動きもなく、堅調な推移となりました。最後は手仕舞い売りもあったのですが、売り急ぐ動きもなく値持ちは良く、高値圏での引け、堅調な展開となりました。

 目先的な値動きの良さを好感して小型銘柄も堅調となるものが多く、材料含みの銘柄は大幅高となるものも見られました。東証マザーズ指数は大幅高、日経ジャスダック平均も堅調となり、10連騰となりました。先物はまとまった買いが散発的に見られましたが追随するような動きは見られず、指数をけん引するような場面はほとんどありませんでした。方向感を出すこともなく目先筋の小口の売り買いが中心となっていたものと思われます。

 目先的な過熱感は強いのですが堅調な地合いが続いています。騰落レシオが高い割には指数の上昇が鈍いことでもわかるように、物色対象が入れ替わるような「循環物色」ということでもなく、先高期待が強く、先物がけん引するような動きでもなく、どれもこれも売り急ぐことなく底堅く、ちょっとした買い戻しや持ち高調整の買いが入ると堅調となるというような雰囲気です。物色対象が絞られ、そして循環するような展開になって来るともっと指数の上昇につながるものと思われますが、とりあえずは底入れ確認するための指数の水準訂正ということなのでしょう。

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